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名探偵と料理人
第十二話 -ジェットコースター殺人事件後-
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仕損じたら元も子もないじゃろ?奴らも死んだはずの君の死体がなければ動き出すじゃろうし、それまでの辛抱じゃよ」
「ああ、そんなすぐに何とかなるようなものじゃないだろ?相手は新ちゃんが今まで相手にしてきたものとは比べ物にならない闇を抱えてそうだしね。あ、それと高校のほうには俺から「事件の調査にしばらく休みます」って言っといたよ」
「さ、サンキューな龍斗!それと蘭には……」
「ああ、それなんだけどね……」

なんでも龍斗に俺の事を聞き、連絡の取りずらい山奥の方に調査に行く(ナイスな設定だ龍斗!)と教えられた蘭は「あっの!推理オタクがーー!」と怒りを露にした後、心配した表情になったと言う。その後紅葉さんに相談があると言うことで龍斗とはそこで別れたそうだ。

「なんか、思っていたより心配されてない?」
「俺もそのことが気になって聞いてみたら、俺が学校をちょくちょく休んで世界を飛び回っているのを見てたからそういうこともあるんだ。って言ってたぞ。ただ、いきなり何も言わずに消えたからまだ感情の整理は出来てないって感じだな」
「……蘭。すまねえ龍斗。フォローを頼んでもいいか?」
「言われるまでもない。新ちゃんもだけど蘭ちゃんは俺の大切な幼馴染だからね。それにこの件については俺より適任な人がいたんだよ」
「適任?」
「紅葉だよ」

紅葉さん?なんでだ。確かに事情は知ってくれているがそれなら龍斗のほうが付き合いが長いしうまくいきそうなもんだが。

「紅葉に蘭ちゃんに何を相談されたことを聞いたんだけどね」

―――

「それで?蘭ちゃん相談したいことってなんなん?龍斗に外して貰うなんて」
「あのね?新一とトロピカルランドに行って殺人事件に巻き込まれて、それで事件が解決して一緒に帰るときにあいつ、先に帰ってくれって言って別れたの」
「……な、なんや、デートで遊びに行ってそうなるんやときっついなあ」
「で、デートじゃ!…それでね、新一別れるときに嫌な予感がしたの。このまま新一と二度と会えなんじゃないかって予感が」
「……龍斗が新一君に伝言頼まれているんやし、そんなことにはならへんやないか?」
「だって、あいつ。私に今まで何も言わずにいなくなったことなんてなくて。学校を休んでまでどこかに調査に行くって事もなくて……!」
「……蘭ちゃんは贅沢さんやなあ」
「え?」
「ウチは一回会っただけの龍斗にもっかい会えるまで5年かかった。好きになった相手が覚えているかも、真剣に考えてくれてるかもわからん約束を胸にな。それに比べたら10年以上一緒におった蘭ちゃんは贅沢さんよ?」
「で、でも……」
「ウチは会えない間龍斗への思いを募らせていった、蘭ちゃんも今までずっと一緒にいたからこそ見えてへんかったことに気づくいい機会やと思うで?だって、すでに
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