暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
第八話 -修学旅行、他色々-
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、私が教えた読唇術で新一との会話を読み取ったのだろう」
「へえ、いつの間に」

優作さんの方を見るとお茶目にウィンクを返された。ちょっと気が抜けてたみたいだな。

「それじゃあ、俺はホテルの方に戻りますね。流石に集合がかけられると思いますので」
「ええ、じゃあまたいつか会いましょうね」
「はい」

そう言って、俺は二人と別れホテルへと戻った。案の定、新ちゃんは抜け出し蘭ちゃんはそれについて行ったらしい。
数時間後、無事事件は解決したらしい。解決したらしいのだが……

「なんでそんなムスッとしてるよーな、うれしそーな、微妙な表情してんの?」
「そりゃ、オメー事件の謎を解明できたのはオレ一人の力じゃねーし、一人で解いた中学生の探偵がいて、オレは負けたんだ。そりゃあこんな顔にもなるさ!」
「なるほどねえ、負けたのは悔しいが同じ年のライバルがいて嬉しいってことね」
「バーロ、そんなんじゃねえよ。龍斗も妙に嬉しそーじゃねえか。何かあったか?」
「いや?まあ秘密の共有できる人がいたことが嬉しかっただけさ」
「??」

俺にとって大きな変化があった修学旅行の夜はそうして更けていった。
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