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名探偵と料理人
第八話 -修学旅行、他色々-
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遇した事件について話してそう言った。どうやら先週の木曜日の午前中に強盗殺人事件があり、その重要参考人である秋本さんという方のアリバイを証明してくれる人を探すと言うのだ。その証言を集められそうなのが事件当時秋本さんがいた時と同じ午前中の
公園であるとのことで授業をさぼるらしい……?なにやってんだ二人とも?

「だから、その秋本さんには透視能力があるって言ってるの!それで壁を透視して壁の裏にいるロビンちゃんを見たのよ!!」
「だーかーらー、この世に超能力なんてないって言ってるだろ!秋本さんが見たのは秋本さんが寝てた位置を考えれば壁の表側!!どうせそのおばさんがロビン君の散歩コースをたまたま変えただけだって!!」
「新一は知らないだろうけど、この世には超能力だって幽霊だってぜーったいいるんだよ!龍斗君だってニンジャだって騒がれてたじゃない!分身の術が使えるって!!ねえ、龍斗君!!?」

げ。こちらに矛先が。

「龍斗のあれはすっげえ身体能力のおかげなだけだろ!もしも、超能力や予知能力があるなら事件なんて未然に防がれておきねえ平和な世の中になってるっつーっの!」
「なによー!あるったらあるの!!」

あ、こっちには流れ矢は飛んでこなかったか。それにしてもミュージカルばりによく動くなあ二人とも。まあただの痴話喧嘩か。ほっとこほっとこ。

「じゃあ、俺先に行っとくからお二人はご存分に続けてくださいな」



「……ってことがあったんだよ」
「はあ、相変わらず仲のいいことで。しかし蘭も新一君も相変わらずねえ」
「まあね。オカルト系は絶対ないっていう新ちゃんに絶対あるっていう蘭ちゃん。どっちも意地っ張りだからねえ。平行線だわな」

すまん、新ちゃん。俺はオカルトではないけどかなり非常識な存在なんだよね。

新ちゃんは宣言通り、今日の二時間目の数学の時間にこっそり抜け出していった。その日だけでは調査は完了しなかったらしく火曜日は理科の実験で煙が出るように化学反応を起こして(あんなもんどっから調達したんだ……阿笠博士だな絶対)混乱に乗じて、水曜日は校外ランニングのどさくさに紛れて、木曜日は音楽の時間にこっそりと抜け出していった。流石に音痴が抜ければ松元先生は気付き、お昼にこっぴどく叱られていたが。

「それで、成果はどうなんだ?」
「それがぜーんぜん。黒い犬を飼ってる家を回って聞いてみたけど収穫なし」
「はあ、早く解決してくれよ?登校中にぎすぎすした二人の間を取り持つ俺の身にもなってくれ」
「わりーわりー」

そう、あの二人。喧嘩してる最中だってのに登下校は一緒なんだよな。これで、付き合ってないんだから何だって話だわ。

「……もしくは見方を変えてみるとかな」
「?どーいうこった」
「酔っ払いの感覚なんて新ち
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