暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
幼少期〜少年期
第四話 -工藤新一少年の冒険-
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のそんな大きな声初めて聞いたわよ?」
「う、ううんなんでもないよ」

やっぱり、これ原作にあったやつか!先代怪盗キッドと邂逅する話。ってことは由希子さんの会う相手ってのは……

「ねえ、有希子さん!!」
「なあに、龍斗君」
「俺も、そのマジシャンって人に会ってみたい。ついて行ってもいい?」
「え?いきなりどうしたの?」
「だめ?」
「ダメじゃないけど……」
「有希子、連れて行ってあげなよ。めったにない、龍斗君のワガママだよ?彼にはいつも美味しいものをごちそうになっているんだし」
「そうね。もしかしたら葵ちゃんも言われたことがない龍斗君のワガママだもんね。わかったわ。準備してくるからちょっと待っていてくれる?」

そのまま、有希子さんと一緒に待ち合わせをしているというレストランへとやってきた。最初は二人で話がしたいという事だったのでレストランの外で時間を潰すことにした。
本屋などで時間を潰し、もういい頃合いかと思いレストランに向かうと

「それはエクスクラメーションマークひとつ……ですね?」
「え、ええ。でもどうして」
「ふっ……流石は私の名付け親だ」

うん、どうやら話は一段落していたみたいんだな。

「あ、そうそう。実は私も子供を連れてきてたんですよ。私の親友の子供なんですけどあなたのファンでどうしてもと」
「ほう、それは嬉しいですね。その子はどこに?」
「丁度来たみたいですよ。ほら、先生の後ろに」

その言葉に後ろから近付いていた俺に向き直った男性は顔一瞬強張らせ、次の瞬間にはすぐに取り繕い笑顔を作った。

「こんにちは、黒羽盗一さん。俺、黒羽盗一さんのファンの緋勇龍斗って言います。よろしくお願いします」
「あ、ああこれは礼儀正しい子だ。この怪斗にも見習わせたいくらいだ」
「今日は盗一さんにマジックについて聞きたいことがあって有希子さんにどうしてもって頼んだんだ……あれ?どうしたの?顔、怪我しているの?」
「!!っ」

そう、彼の顔には左のほほ骨の下からこめかみに向かってテープが貼ってあった。俺が投げたナイフがかすった跡のようだ。

「昨日ちょっと失敗してしまってね」
「盗一さんでも失敗することがあるんだね」
「ああ。私は華麗で完璧なマジックを信条としている。が、物事に完璧などない、どんなイレギュラーがあるかわからないという基本的なことをすっかり忘れていたようだ。この傷はそのことを思い出させてくれたよ」
イレギュラーが起きても臨機応変に対応して完遂するのが腕の見せ所だがね。そう続けて盗一さんはカップに口を付けた。ふむ、思った以上に昨夜の件について考えてみてくれていたようだ。

その後しばらく歓談した後、有希子さんの取材の時間が終わったということでお開きとなった。
途中、怪
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