暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
幼少期〜少年期
第四話 -工藤新一少年の冒険-
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らんでくるが何を今更とかわしていたら、エスカレートして矛先を蘭ちゃんたちに変えたのでお灸をすえたらそれ以降はしてこなくなった。
こればっかりはなあ。振り返ってみれば子供だったなあと思う事なんだけど、今実際に新ちゃん子供だしな。何かきっかけがあれば……

「ねえ、龍斗君。わたし、新一と仲良くしたいよ」

小学校が終わり、いつもは三人(園子ちゃんは執事さんが迎えに来ている)だったのが最近は二人だ。新ちゃんはさっさと帰り、おそらくはあの膨大な書籍数を誇る書斎にこもって本でも読んでいるんだろう。

「うーん、なにかきっかけがあればいいとおもうけどね。そういえば蘭ちゃん『毛利』って呼ばれてるけどなにがあったの?」
「うん……休み時間に一緒に遊ぼうと思って新一って呼んだら「いつまでもガキじゃないんだから工藤君って呼べよ」って言われて。私の事も毛利さんって呼ぶからって……」

あー、あー、あー。まあ予想してた通りかあ。その時のことを思い出したのか蘭ちゃんはさびしそうな顔をしていた。しかし『ガキじゃない』と来ましたか。小学校一年生が何を言いますかね。

「今度、無理やりにでも放課後連れ出して遊ぼうか。僕も最近新ちゃんと遊んでないしね。僕の誘いなら断らないと思うし。それに新ちゃんは恥ずかしがってるだけで蘭ちゃんのこと嫌いになったとかじゃないから安心して」
「わかった。ありがとね。龍斗君、相談に乗ってくれて。龍斗君、おにいちゃんみたいだね」
「ははは……」

こっちでも『兄貴分』かあ。たわいもない会話はしながら、少しだけ元気の出た蘭ちゃんを自宅まで送り俺も帰路についた。

あれから数日、中々タイミングが悪くて遊びに誘えない日々が続いた。蘭ちゃんに用事が入ったり俺がパーティに連れていかれたり。あ、気になって園子ちゃんに俺の事をどう思ってるかと聞いてみると「面倒見のいい親戚のお兄ちゃん」との返事をもらった。というか、あの保育園に通ってた同年代の子たちはみんな俺の事をお兄ちゃんみたいだと思っているそうだ……いや、うん。振り返ってみればそう思われるのも仕方ないのか。うん、この件は忘れよう。

「え?お化け!!?」
「うん、満月の夜には図書室にはこわーいお化けが出るんだって」
「そ、そんな……」
「そのお化けは、不気味な鳴き声で変な帽子をかぶってるんだって……」

んん?いつもの通り休み時間三人で話していたら二人が何やら盛り上がっていた。

「どうしたの?二人とも」
「園子ちゃんが……」
「龍斗君!お化けが出るのよお化けが!!」

園子ちゃんが言うには図書室に本を持ってきていたおじさんが図書室にまつわる怪談話を教えてくれたというのだ。

「二人とも落ち着いて。お化けが出るのは満月の、しかも夜だから僕たちには何の問題もないよ
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