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願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)
それでも僕は殺ってない(嘘)
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誰かのためにあろうとしたことは無いんだがな。
「例えばだが。
前を歩く人間が…そうだな、ハンカチを落としたとしよう。
お前さんならどうする?」
「え?それは、拾ってあげるとか?」
「そうだな。よほどの事でもない限り拾うだろう。
俺がやってるのはそう言った事とおなじなんだよ」
まぁ他にも理由はあるだろうが、思い付かんからな。
「そっか」
「おう、そうだ」
それっきり、話はなかった。
理子が何を言いたかったのか分からんが、まぁ機嫌良さそうだったのだから、問題はないのだろう。
さて、蘭豹達が来る直前、何があったのか説明しよう。
ブラドを斬殺し続けるのにも飽きてきたところへ、シャーロックが現れたのだ。
シャーロックは言う。
「彼を殺すのは止めて欲しい」
以前のような軽い気持ちが無くなり、それは誠心誠意のお願いにとれた。
「何のために?」
と俺は切り返す。
正直に言えばこの吸血鬼を生かしておくべきではない。
それはコイツが吸血鬼だからではなく、化け物だからでもない。
この現代において、人との共存を考えず、理子のようにモノとして扱っていくこの性根が、また新しい被害者を生んでいくことに他ならないからだ。
「彼は、私の孫とそのパートナーが成長するのに必要な人材だからだ」
成る程。
俺は思った。この男は裏方でシナリオを操作する、所謂ラスボスと同義の存在だと。
だから俺は――――
「わかった」
―――承諾した。
今回俺が動いたのは、結果的に見れば理子の為なのだろう。だが初めはただ俺を、引いては俺の血をブラドが狙っていたからだ。
正当防衛、反撃、逆襲。
なんとでも言えるが、それらしいことが今回の事件なのだ。
狙われたから反撃してやった。後悔はしていない。と言うやつだ。
ブラドを引っ付かんだシャーロックは消えるように去っていき、俺もまた、見つからないようにその場を後にした。
これが今回の経緯。
何とも悲しい事件だったね。
「いい流れで話を打ち切ろうとしてるのは分かってるんだけど、倉庫の爆発は遣りすぎだと思うんだけど?」
「あれはしょうがない。うっかりだ」
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