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儚き想い、されど永遠の想い
306部分:第二十三話 告白その七

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第二十三話 告白その七

「ですから」
「だからですか」
「はい、ですから」
 また答える真理だった。
「一緒のものを」
「召し上がられたいのですね」
「そうです。では」
「はい、それでは」
 二人で言葉を交えてだった。そのうえで。
 真理は義正と共にお茶漬けを食べた。そのお茶漬けは。
 梅を使ったものだった。それを食べてだ。
 真理はだ。微笑んで義正に話した。
「美味しいですね」
「そうですね」
 義正もだ。その微笑みで真理に応えた。
「とても」
「お茶漬けはいいものですね」
「あっさりとしていて食べやすく」
「はい、食欲がなくても食べられます」
 それがだ。いいというのだ。
「とてもです」
「そうですね。それにです」
「それに?」
「お茶が」
 お茶がだとだ。義正は今はそのお茶について話した。
「とてもいいです」
「お茶がですか」
「このお茶漬けにあるお茶は特に」
 そのお茶についての話もするのだった。
「美味しいですね」
「このお茶は確か」
「確か?」
「静岡のお茶です」
「あの県のお茶ですか」
「普段は京都のお茶なのですが」
 八条家のお茶は京都のものが多い。昔から京都の名産である。
「しかしこれはです」
「静岡ですか」
「たまたま京都のお茶を切らしていまして」
「これがあったのですね」
「ですからこのお茶を使いました」
「成程、だからですか」
「これまでは京都のお茶ばかりでしたが」
 それでもだ。静岡のお茶もだというのだ。
「いいものですね」
「はい、また違う味で」
「このお茶もいけます」
 こう話してだ。二人でだ。
 その梅茶漬けを食べたのだった。真理はおかわりをした。それを見てだ。
 義正はだ。こう彼女に話した。
「あの病にはです」
「労咳にはですか」
「食べることが一番です」
「そうして体力をつけることがですね」
「一番なのです」
 こう話したのである。そしてだ。
「特に梅やお茶は」
「いいのですか」
「そう思います。どちらも身体にいいですから」
「ですから労咳にも」
「悪くないと思います」
 そうだというのだ。
「ですから今もです」
「こうして食べていればですね」
「まずは食べることだと」
 義正は微笑み真理に話す。
「労咳には言われていますから」
「栄養ですね」
「はい、食べてです」
「そうして養生をしてですか」
「していけばいいのです」
 こう真理に話すのである。

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