ペルソナ3
1965話
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当然のように生理的に駄目だという理由以外の理由で。
「何か明確な証拠でもあるのか? 先程のような状況証拠の類ではなく、物的な証拠が」
「ないな」
巌戸台分寮で暮らしていればまだしも、俺はアパートで1人暮らしをしている身だ。
そうである以上、当然のように幾月と接する機会そのものも少ない。
「だが、さっきも言った通り、俺は勘が鋭い。そうでなければ、今まで生き延びる事は出来なかっただろうしな。それに……俺が知っている最悪のテロリストと幾月は、同じ雰囲気を持っているんだ」
「……テロリスト?」
この世界にも、テロリストという存在は当然いる。
だが、内乱とかのある地域ならまだしも、日本でそういう存在に遭遇する事はまずないと言ってもいい。
……まぁ、武治の父親が起こした件は、ある意味テロと言ってもいいのかもしれないが。
「そうだ」
「お前は……一体……」
「それは詮索しない方がいいな。……だろう?」
武治にとって、俺という存在は紛れもないイレギュラーだ。
それこそ、本来であれば存在し得ない筈と言ってもいいような。……実際そうなんだし。
それだけに、向こうが妙なちょっかいを出してくれば、こちらからも相応の反撃が行われるというのは、武治も理解している筈だ。
ましてや、今の武治にとって影のゲートを使う俺を敵に回すというのは、どう考えても自殺行為でしかない。
武治の様子が落ち着いたのを確認すると、俺は改めて口を開く。
「別に、今すぐ幾月をどうにかしろと言ってる訳じゃない。無条件に信じるのではなく、もしかしたら……そう思っておけばいい。それで、向こうがどう考えているのか、そう遠くないうちに分かるだろうな」
完全に信じる訳ではないが、幾月やゆかりの父親の話によれば、残るイレギュラーシャドウは全部で6匹。
これから先も2匹ずつ姿を現すかどうかというのは分からないが、それでも恐らく今年中に影時間に対する結末は迎えられる筈だった。
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