第一章 ようこそ弱肉強食の世界へ
第1話 再興、ユクモ村
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立って行った。
今ではたまにその娘のうわさも聞いている。
現在では凄腕のハンターとして名を覇している様だが、あまりに苛烈なモンスターたちへの攻撃姿勢と珍しい髪の色から物騒な異名で呼ばれているらしい。
これにユクモ村村長は、未だに彼女は仇のモンスターを追っているんだと理解して、今では仕方がないと思いつつも申し訳なく思っていた。
――――話が脱線したが、つまりこの村も遂にユキリ村と同じ末路を遂に遂げるのかと言う杞憂で満ちていた。
もしかしたら凄腕のハンターとなった彼女が助けに来てくれるのでは?と、淡い期待もしたが、復讐に夢中過ぎて気づかれていないのだろうとも考えていた。
兎に角、この村も、もう終わりかと考えていた所で――――入り口から赤い服装の青少年来た時には非常に驚いた。
「あの〜すいまs」
「君、此処にどうやって来たの!?」
騒ぎを聞きつけて、他の村人たちも集まって来た。
「此処に来れる訳無いのにどうやって?」
「もしかして救助隊?」
「我々は助かるのか!?」
「あの凶暴なモンスターたちからどうやって目を盗んで来れたの?」
「いや、俺は道を尋ねたかっただけなんですけど」
皆興奮して矢継ぎ早に質問攻めするが、当の本人の青少年は意味の分からない事を言う。話が全く噛み合わない。
「皆さん落ち着いて。気持ちは分かりますが如何か冷静に。――――此処はユクモ村よ、君」
「ユクモ村・・・・・・」
如何やら初めて聞いたような顔をしている青少年。
数年前まで観光名所としても有名だったこの村を知らなかったとは、随分ド田舎から来たんだなと推測できる。いや、今はそれよりも。
「貴方の質問には答えましたから、私達からも聞かせてください。この村の付近にはティガレックス亜種とラギアクルス亜種とジンオウガ亜種の凶暴なモンスターたちがいた筈です。そしてそのテリトリーはもうこの村のすぐ先まで迫っている。それをどうやって、どの様な方法でこのユクモ村に来れたのですか?」
「てぃがれっくすあしゅ、らぎあくるすあしゅ、じんおうがあしゅ?――――ああ、あの黒い恐竜と黒い狼みたいなのと白い胴長の恐竜の事でしょうか?」
(恐竜とは・・・・・・?)
「え、ええ、確かに黒いのが二体に白い一体のであれば、その通りです」
それが空だろうが陸だろうだ海だろうが、町と町との交易に何時も邪魔をするのは凶暴なモンスターたちで、その意味でハンターたちの存在は重要な意味を持つ。
そんなハンターたちの情報として、この周辺のモンスターたちの情報を持っている筈なのに知らないとは、話が先ほどから如何にも噛み合わない。
そんな私の考えとは他所に、目の前の青少年は急に不安そうな顔になる。
「あ
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