憤怒のソリダス
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レケンスルーナの精神が大きく損傷。更に管理局に強制的に拉致されたため、彼女の精神状態が非常に不安定になっていると考えられる。
他にも色々細かい報告はあるけど、今はこれだけ把握しておけばいい」
説明を終えて端末を閉じたネピリムがため息をついたが、うちらはうちらで内容に衝撃を受けた。しかもそのうちの一つに、シャロンが大きく関わっとったんやから。ま、シャロンは今ミッドチルダにいるっちゅうことがわかったのはええんやけど、フェイト・テスタロッサや八神はやてって、確かサバタがこの世界に来てから結構気にかけとった子達やな。その子達が撃墜したことでエナジー使いが全滅って、マジで絶体絶命なぐらいアカン状況やんか。
「にしてもシャロンがわざわざ探しに来たマキナって子が、既に亡くなってたなんてなぁ。これはあの子をサン・ミゲルから連れ出したの、間違いやったかもしれへんな」
「忠告。流された結果かもしれないが、結局来るのを選んだのは彼女自身。ザジが余計な責任を負う必要は無い」
「ぅん? 慰めてくれとるんか?」
「……」
「けどなぁ、うちらがあの子を誘った手前、何も責任が無い訳ではあらへん。連れ出したなら連れ出したことへの責任はあんねん」
「返答。耳が痛い。私もこの世界にジャンゴを連れて来た以上、責任を果たす義務がある。だから必ず見つけ出す、そして世紀末世界に送り届ける」
「ま、あんたの場合は有無を言わさずって感じやったらしいし、ちゃんと見つけて帰してもらわんと困るで。世紀末世界にはジャンゴの存在が不可欠なんやから」
「……疑問。世界の存続に特定の誰かの力が必要なら、その人物を役目に縛り付けることは正しいこと? 不特定多数のために少数を犠牲にするのは、果たして正義足り得る? 世界を救える力を使わないという選択肢をすることは、どうあっても受け入れられない?」
「それは……」
純粋かつ直球の質問に、うちは答えることができんかった。だってこれは……視点を変えれば、魔女の存在と重なる内容でもあったんやから。
大きなコミュニティと小さなコミュニティ、力が強いのは当然大きい方で、弱い方は自然と淘汰されてしまう。うちら魔女は能力だけなら常人よりあるけど、それでも大多数相手には勝てへん。だから魔女は異端の存在として迫害され、人の輪から追放されてしまう。そして大きいコミュニティは魔女を攻撃することで、自分達の強さや力を誇示できる。同じコミュニティの仲間の精神に安寧をもたらすことができる。言い換えれば魔女を生贄にすることで、彼らは平穏な幸せを手に入れていることになるわけや。そして……このパターンは形を変えて色んな場面で適用されてもうとる。
この質問の場合、ちょいと極論やけど太陽の戦士ジャンゴが戦い続けることで、うちらはアンデッドに
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