憤怒のソリダス
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出し、複雑な表情を浮かべた。
「『ウーニウェルシタース』。地球で見た刀を再現できないかと考えたユーリ技術部長が、自らの魄翼を使って鍛冶屋みたく鍛え上げた高周波ブレードでもあるアームドデバイスで、刀身の材料には玉鋼の他に太陽の戦士ジャンゴのブレードオブソル、烈火の騎士シグナムのレヴァンティンが使われている……」
「そしてトリガー機構はレヴァンティンのものを改造し、カートリッジを込めれば魔力が、薬莢を込めれば刀が発射される。ユーリ技術部長の魔力やエナジーを込めまくったせいか、エナジー浸透率や切れ味は他の追随を許さない、今の次元世界で最強の刀と言っていいほどの業物だよ」
「だけどこれ、トリガー機構が桁違いの出力になったせいでレヴィ隊長に匹敵するかそれ以上の身体能力が無いと使う事すらできない業物じゃなかった? ユーリ技術部長が『やり過ぎちゃいました』と公言するぐらいヤバい暴れ刀を、シャロンに渡すの?」
「オリジナルとなった刀を所有してるサムライは、弾丸同然に発射した刀を掴んで居合抜きができるらしいけど、常人には到底出来るはずがないからね。だからそんな機構は使わずに刀として振るうだけなら、シャロンが持ってても問題ないはずだ。大体彼女は元々二刀流だったから、本来の戦闘スタイルができるようにしておきたいのと、私達との連絡手段として携帯させておきたいのさ」
「あっそ。見た目はごつい刀だと思っとけばいい話か。わかった、持って行くよ」
「オッケー、任せるね。あ、それはそうと、行く前にもう一つだけ聞かせて」
「何? 俺、早く行きたいんだけど」
「いや、だからね。行くならせめて例の襲撃者二名がどうなったかを教えてほしいんだけど」
「逃げた。公爵はあの少年に引き際をきちんと教えていたらしい」
「なるほど、戦場での生き残り方を叩きこまれてるのか。ますますあの推測に信憑性が出て来たね」
「公爵は古代ベルカ戦乱期の人間だったんじゃないかって話? 確かにあの少年の動きには、あの時代を戦い抜いた戦士に通ずるものがあった。それにあの少年、ゴエティアのドライバーになっていた。後はわかる?」
「ああ……君達ギア・バーラーには必ず一人、ドライバーが必要って話だね。究極のゴーレムとまで呼ばれた存在といえど、弱点が無い訳ではない。精神の支柱たる存在、己が在り方を導くドライバーがいなければ、ギア・バーラーは“悪魔”と成り果てる」
「……」
「かつて君はマキナ・ソレノイドをドライバーにしていたが、彼女の死で君は“悪魔”になりかけた。だが彼女が守ってほしいと伝えていた存在、シャロンのことを思い出したおかげで今は辛うじて安定している状態だ。おくびにも出さないが、本当は一瞬でも気を緩めるだけで堕ちるぐらいの瀬戸
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