憤怒のソリダス
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『教えて! サバタ先生!!』
「ということで、まさかの二回目だ。今回は作中に登場する単語についてちょっとした講義を行おうと思う。例えばレイジングハート。これはリリなの世界では“不屈の心”という意味で扱われているが、そもそもレイジングは“激怒”、“荒れ狂う”という攻撃的な意味で、ハートはそのまま“心”、“心臓”……故に本来は“激怒する心”と読むべきだと思うが……恐らく“激怒→現状に抗う→勝つまで諦めない→不屈”といった風に意味を変換した結果がこの扱いなのだろう。あくまで予想だから合ってるとは限らんがな。このように世の中、単語は様々な扱い方をされている訳だが……単語だけが独り歩きした結果、由来を知らない者も多くなっていると思う。なので今回はその辺りを突いてみよう。ではアリシア生徒、何か由来などを知りたい単語はあるか?」
「由来かぁ……フェイトのバルディッシュみたいなのでもいいの?」
「問題ない。バルディッシュだな、これは16世紀から18世紀の東ヨーロッパからロシア……つまり東欧で使用された武器の名称だ。150センチほどの柄の上端部に三日月状の曲線を描く斧頭が取り付けられており、斧の形状をした槍と言うより、槍の形状をした大斧みたいに用いられていたらしい。だから性質はスピード重視のフェイトとは正反対になる訳だが、皮肉にも他の者のデバイスと比べると形状だけなら最も近い」
「ということは、バルディッシュは本来ならパワー系統に向いてたってこと?」
「確かに人間を両断できるほどの破壊力があったそうだから、元々パワー向きだった可能性は否定しない。しかし騎兵用のも存在するから、由来に近い武器として出すなら竜騎士などの方が……」
「……」
「エリオ生徒……いや、何も言うまい」
「うん、私もここは何も言わないでおく……本編の展開次第ではネタバレに成りかねないし」
「なぜ僕がここにいるかは追及しないんだね。別に良いけど」
「……バルディッシュについての説明はこれで終わる。次に何か知りたい単語はあるか?」
「デュランダルについて聞いてみたいね。ほら、僕の今の立ち位置的に、さ?」
「クロノか。敵対勢力への情報収集は大事だしな、エリオ生徒の意見は理解できる。さて、デュランダルはフランスの叙事詩に登場する英雄ローランの持つ聖剣で、不滅の刃の意を持つ。『切れ味の鋭さデュランダルに如くもの無し』とローランが誇るほどの切れ味を見せるほどで、瀕死の状態になったローランがこの剣が敵に渡ることを恐れて岩に叩きつけて折ろうとしたが、逆に岩の方が切れてしまったというエピソードがある」
「へぇ、氷属性のデバイスとは全然関係なさそうなのになぁ」
「属性は恐らく、その後の創作物における扱いなどでイメージが固着したのだろう。ただ、こ
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