バトルフィールド
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せし力を我に授けたまえ!!」
高々と手を掲げて両手の平に魔力を集めていく。次第に少しずつではあるが、黒と白が混ざり合った球体が作り上げられていく。
「港を粉々にするつもりか?まだ30kmはある」
「そんなちんけなところじゃないわ。もっと大きなところよ」
ヨザイネの体を上回るほどの大きさへと変化していく球体。力が集約されたそれの存在により、船の回りの海が大きく揺れている。
「狙うは我々に歯向かいし民のいる地・・・」
「妖精の尻尾を狙うつもりか?まだ400km以上ある。当たるものか」
彼女たちの現在地は南部の海上。そこからフィオーレの中心部にある都市のギルドを撃ち抜くなど不可能に決まっている。
「できないでしょうね。あなたたち人間には」
意識を集中させるために瞳を閉じる。頭の中に沸いてくるフィオーレの映像から弾道を決めると、彼女は目を開き魔法を放つ。
「天界より追放された私に!!できないことはないわ!!」
レーザーさながらの速度で打ち出された魔法。それは地上のスレスレを飛んでいき、マグノリアを目指す。
「南東より巨大な熱源・・・いや・・・魔力!?とにかくものすごい速度で向かって来てるぞ!!」
「なんだと!?」
その頃妖精の尻尾では、魔導レーダーに引っ掛かったヨザイネの魔法の速度に大騒ぎになっていた。
「新手か・・・」
「いえ・・・おそらくアルバレスの攻撃・・・」
「どんな長距離から撃ってんだよ!!」
普通の感覚なら絶対に狙うはずのない位置からの長距離攻撃に困惑する。しかし、その攻撃が確実に近付いてきていることはレーダーから把握することができた。
「とにかくフリード!!もう一度術式を・・・フリード!!」
この攻撃を防ぐためにはフリードの術式しかない。メイビスは現在解除されているそれを戻すために指示を出すが、肝心の彼からの返答が一切ない。
「ダメだ・・・雷神衆の応答がねぇ」
「くそ!!」
ワールの襲撃により雷神衆は気を失っている。彼らが目覚めるよりも早く攻撃が着弾するのは確実だった。
「距離700・・・600・・・ダメだ!!直撃する!!」
「全員退避ー!!」
「またギルドが壊されるのかよぉぉぉ!!」
ギルドから逃げようとする一同。しかしヨザイネの一撃はそれよりも早くマグノリアへと到達し、ギルドに直撃―――
ブァァァァ
する直前で消えてなくなった。
「!!」
「ハズレたのか?」
勝利を確信していたはずのヨザイネの顔が急に驚愕のものへと変わった。ディマリアは
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