第7話
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だから最初見た時は猫の姿で倒れていたのだな、と納得する咲夜。多分、なにかに吸い込まれて というのは
八雲紫のスキマに吸い込まれたのだろう。
それ以外にここに来る方法と言ったら森に迷い、抜け出すしかないが、そもそも白夜は迷わず走って出てきたから多分そうだろう。でもあの森は少なくとも半日以上かかってやっと抜け出せる、というくらいに入り組んでいて暗くてジメジメしている森なのに、よく抜け出せたな。と感心する。
……否、でもさっき白夜は『ちょっと走ったら』と言っていた。
『…ねえ白夜。ちょっと走ったら抜け出せたのは本当なの?あの森はとても入り組んでいて抜け出すにはとても時間がかかるはずなのだけれど。』
『…? いえ、本当に少し走っただけで抜け出せました。………多分、5秒もかかっていなかったと…。』
これにはレミリアもとても驚いている様子だった。
飛ぶならまだしも、走っただけなのに5秒もせずあの森を普通抜け出せるだうか。
身体能力の優れた吸血鬼でもそれは不可能に近い。射命丸文ほどの速さを持ってしてでもそれは可能なのか定かではない。
『…猫叉といえば、悟り妖怪の所のあの猫もそうじゃないかしら?』
『あぁ、あの火焔猫燐ですね。確かにお燐も猫叉だったような気がしますが…確証はないですが、お燐にはそんな速さ持っていなかったかと…。』
『その身体能力は、白夜のご両親も同じなのかしら?』
咲夜とレミリアが話しているあいだ、咲夜が用意した紅茶を一口飲んでいた。ずっと喋っていたから口が乾いたのだろう。話しかけられたことに気づいた白夜は、食べていたスコーンを急いで飲み込んだ。
『いえ…両親のことは、あまり記憶になくて…。
物心ついた時にはもう両親と一緒にいなかったので』
『…ねぇ白夜?あなたがいた村って…どこなの?』
『青幸村です…青に幸せと書いて、そうこうむら…』
『青幸村…?聞いたことない村ね…』
レミリアが何かを悟ったような顔をした。
『咲夜が知らなくても無理はないわね…だって、その村、千年以上前に無くなって、今では他の名前に変わっているはずだもの…。』
『………え?』
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