9 動き出す時
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。炎を扱う者はいくらでもいる。それに、我らはその凰蝶という少女は知らない。わがフェニックス家には所縁がない」
腕を組んで目を瞑りレイベルの話を聞いていた父・フェニックス卿が目を開いてレイベルを諭すように言った。
「ですが、お父様・・・・」
「レイベル」
レイベルが食って掛かるようにしたところをライザーが首を振って止めた。
「父上、私からレイベルに言って聞かせますので」
ライザーは自分の父を見つめていた。
「そうか、では、頼む」
フェニックス卿とその妻は席を立ち去って行った。
「お兄様!!」
レイベルはライザーを睨みつけた。
「そう怒るな、レイベル。お前や一誠には世話になったからな。俺が調べてやる」
ライザーはにこりと微笑んだ。かつて、ライザーは一誠に負けてからは、一時器自信喪失した挙句引きこもりになってしまった。それをレイベルと一誠で立ち直らせた恩があった。
「お兄様・・・・」
レイベルは少しライザーを見直した。
馬鹿でスケベで、負けてしまうと、引きこもり、プライドだけは高い兄だと、思っていたが、一誠との修行の後は、何かを悟ったかのように逞しくなった兄を今は誇らしく思う。
ライザーはレイベルの頭を撫でた。
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