17 鬼のパンツは…?
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すると怪物は、プラカードをかざしてきた。
_「すいません、
道をお伺いしたいんですが」
この筆跡は、ヅラの字だ。
_「ええ、いいですよ。
どちらへ、ですか?」
_「地獄の入り口までのな!!」
_「了解しました。」
ここで彼に身を乗り出す。
_「私は、零杏様の部下にございます。
あなた様は、桂様、でいらっしゃいますね?
ご安心ください、私はあなた様の味方です。」
_「そなたが零杏、だろう?」
_「ご冗談を。さ、参りましょう。
急がねば、見つかってしまいまする。」
紅桜の倉庫の裏側に来た。
_「爆弾をお仕掛けになる場合は、倉庫の裏側からの回避ルートをお使いください。表側からでは、あまりにも危険すぎます。」
_「ご忠告、感謝する。しかしそなた、なぜここまでオレに優遇するのだ?」
_「私は、正直に言って、総督がなさろうとすることに反対です。ですが、表だって反旗を翻せば、総督のことです、とても厄介なことになりましょう?
そこで、いつも裏側から裏側から計画を崩していこう、と思い付きました。私は、どちらかと言うと、桂様のご意見に賛成です。なので、今回は何かの縁、ということで、微力ながらお力になれれば、と思います。」
_「そうだったのか、感謝する。」
_「では、私はここで失礼致します。」
ヅラと別れて、万斉を探しに甲板に出た時、少女の声が聞こえてきた。
_「オイ、お前 この船の船員アルか?
ちょいと中 案内してもらえねェか?
頭 ぶち抜かれたくなかったらナァ。
オイ、聞いてんのか?」
おお、あの子は随分と、勇気のある子ね!
晋助にあそこまで言えるとは、大したものだわ。
_「今日はまた随分と、デケェ月がでてるなァ。
かぐや姫でも降りてきそうな夜だと思ったが、
とんだじゃじゃ馬姫が降りてきたもんだ。」
いやね、私だってあのくらい言ってみたいけど、
あとが怖いじゃん?何されるか分かんないじゃん?
危ないよ、そこまで言ったら危険だよ、
何しろ、ソイツは最も危険で過激な攘夷浪士、
高杉晋助なんだから。
銃声がする。
そして、また子の声が聞こえてきた。
_「貴様ァァァッ!何者だァァッ!
晋助様を襲撃するとは、絶対許さないッス。
銃を下ろせ、この来島また子の早打ちに
勝てると思ってんスかッ!?」
ちょっと、うるさいって…
もっと静かに言えばいいじゃない!
_「また子ォ、股見えてるヨ、
染み付きパンツが丸見えネ。」
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