永遠のメロディ
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ましてやそれを同時に使ったとなれば、一撃で決める以外に勝利の方法なんてなかった。
「短距離対物魔導砲!!」
鈍くなった動きの天馬に容赦なく砲撃を撃ち込む。一夜はそれを避けることができず、地面に伏せた。
自身の魔法を無力化したタクトを睨み付けるラーケイド。それに彼は気が付いたが、一切気にしている様子はない。
「まさか私の魔法を無力化できるとは」
「人間には芸術性が備わっています。それを刺激されれば、いかなる欲も抑制できる」
魔力で作り出したバイオリンを消し去り敵を見据えるタクト。彼は頭の中に浮かび上がる楽譜を魔力に込める。
「音楽魔法・・・真夏の夜の夢!!」
目には目を、眠りには眠りを。睡眠中枢を刺激する旋律でラーケイドを追い込もうとしたタクト。彼はそれに一瞬目を閉じそうになるが、すぐに頭を振り眠気を払う。
「「隙あり!!」」
「!!」
その一瞬の隙をついて接近してきたシリルとウェンディ。2人は足に魔力を込め、タイミングを合わせて一気に蹴り込む。
「水竜の鉤爪!!」
「天竜の鉤爪!!」
幼馴染みコンビらしい息のあった連携攻撃。しかしそれはラーケイドに払われ2人は地面を転がる。
「鉄竜棍!!」
相手に反撃の余地を与えないため、ガジルが後方から続けざまに魔法を撃ち込む。それを再度ラーケイドは払うと、今度はナツが飛びかかるが、まるで読んでいたかのように回避した。
「面倒ですね。これは」
休む間もなく繰り出される攻撃を対処してはいるものの、なかなか反撃の糸口を見出だせない。しばらくその状態が続いていると、優しげな表情だった彼の顔が豹変した。
「目障りだ」
そう呟き目を細めた途端、彼を中心に大地が揺れる。解放された魔力により生み出された風により、彼らは吹き飛ばされてしまった。
「きゃああああ!!」
「うおおお!!」
「「「うわあああああ!!」」」
地面を転がった5人。彼らはすぐに体勢を立て直して敵を見据えると、彼はフッと口角を上げた。
「見せてやろう、抗えぬ欲の魔、“R・I・P”を・・・」
大地を揺るがす大魔力。感じたことのないそれに少年たちの額から汗が零れ落ちる。それを見たタクトは、ある決断を下すのだった。
「アイスメイク・・・氷撃の鎚!!」
「ウォーターネブラ!!」
グレイとジュビアによるコンビネーション攻撃。上からは氷の鎚、下からは押し寄せてくる水。逃げ場などどこにもなかった。
「その程度の攻
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ