永遠のメロディ
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カルディア大聖堂に現れた一夜。予期せぬ男の登場にもっとも驚いていたのは妖精の尻尾の一同だった。
「一夜さん!?」
「なんでここにお前が!?」
うずくまっているラクサスでさえとなぜこの男がここにいるのかわからず唖然としている。すると一夜は真剣な表情で彼らに返した。
「まさかあの仕打ちを忘れているとはね。まぁいい、まずはコイツを排除しようじゃないか」
先日クリスティーナでアルバレスまで乗り込んだ妖精の尻尾一同。その際彼らは当然のようにマグノリアまで彼らに送ってもらっていたのだが、礼もなしにギルドへと戻ってしまったらしく、一夜とタクトは2人で整備に終われていたらしい。それが終わりようやくギルドに帰ろうとしたところでアルバレスが攻めてきたため、怒りを覚えた彼らはそれを排除しにやって来たのだ。
「雑魚がでしゃばってんなよ」
一切気配を感じさせずに接近してきたことで第一撃は喰らわせることができたが、ワールと一夜の魔力の差は歴然。真っ正面からぶつかり合えば相手になり得ない。
「消え失せな!!」
妖精たちを排除するために溜め込んだ魔力をその男に向ける。一夜は己の攻撃を最大限に活かすためにかなり接近していたこともあり避けることなど不可能。
「私をなめてもらっては困るぞ!!」
放たれた魔力の塊に一夜は避ける素振りも見せない。まるで蚊を払うかのような動きでそれを弾くと、行き場を失った攻撃はカルディア大聖堂の壁を突き破り民家をなぎ倒した。
「ウソッ!?」
「あの攻撃を弾いた!?」
いくら強化されているとはいえスプリガン16の一撃をものともしないこの男にグレイとジュビアは目を見開く。それはワールも同様で、言葉を失っていた。
「短い間だったとはいえ青い天馬に在籍していた・・・つまりは私の家族同然!!そんな彼らを傷つけられ、黙っていることはできないのだよ!!」
腰にぶら下げていた瓶を鼻に突っ込む一夜。そのインパクトに見ていたものは顔面蒼白。
「速度の香り!!零距離吸引!!」
目にも止まらぬ速さでワールに飛び込む一夜。パワーも相まってさすがのワールも押され気味。
「こりゃ確かに強ぇ!!面白ぇ奴もいるもんだな!!」
強敵とのバトルに笑みを溢すワール。それとは対照的に真剣な表情の一夜だが、無双タイムはそう長くは続かない。
「オラァ!!」
「ぐっ!!」
巨大化していた体が次第に小さくなってくる。心なしか速度も先程のキレが見られない。
「アッヒャッヒャ!!時間切れって言ったところか!?」
最大筋力、最大速度、どちらも瞬発力系の魔法であり、長期戦には向かない。
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