第14話 女の闘い
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「やっぱり重症化したんじゃないかっ!!」
「ああ、これは失敗したと思ったさ。でもこの話には続きがあってな、準の奴はプレゼントしたケーキを永久保存できないかと大型の冷凍庫を買おうか真剣に悩みだすんだが、そこで小雪だ」
「・・・・・・・・・」
色々ツッコミどころ満載だが、なんか言ったら負けな気がした百代は黙る事にした。
「小雪はケーキは皆で食べたほうがおいしいと主張したんだが、準はそれを頑なに拒むんだ。それをタッチ交代して冬馬が説得を試みるんだが、準は一向に聞こうとしない。だがその隙をついて、小雪が俺の所持品のマグロ解体用包丁を持って来て、頭のてっぺん部分から見ごとに真っ二つに斬り下ろしたんだ」
「ぶはっ!?」
「それを準は聞いた事も無い悲鳴じみた慟哭を上げて、ショックによりそのまま気絶したんだ」
「天誅――――いや、人誅だな。流石はユッキー!」
その言葉を2人の兄貴分の士郎は、何とも言いにくいので敢えて聞き流す。
「つまり何が言いたいかと言えば、義経達3人姿かたちをしたケーキを作ろうとも考えたんだが、それをすると準の二の舞になるんじゃないかと危惧して形を如何するか悩んでるんだ。何か良いアイデアは無いかな百代」
「アイデア〜?そうだ、平清盛とか木曽義仲とかなら良いんじゃないか?」
「人は駄目だ。そもそもサーヴァントの様な本人でなくても、例えクローンである義経がそのケーキを真っ二つに切り捨てて、笑顔で気分爽快になると思うか?」
「なら準」
「今駄目だと言ったばかりだろ」
またしても却下されて考え込む百代。
「準以外に切っても良いモノ切っても良いモノ・・・」
「その考え方から離れろよ」
「え〜?――――そう言えばハゲのケーキはどうなったんだ?」
「変な事を気にする奴だな。あの後、小雪がキレイに解体したよ。あまりに手際が良いんで師匠が褒めてたよ。解体したのは俺達で食べたよ。一部スポンジやクリームに分けてから縫合作業みたいに繋げて小さいケーキの形にしたがな」
「は?なんで?」
「準の為のケーキだよ。不幸中の幸い、準は気が付いた時、あの時のショックで等身大のアイスケーキの件を忘れてるみたいだったからな」
「・・・・・・・・・」
「如何した?急に考え込んで」
「いや、傍から聞いてると、誰か殺して証拠隠滅の為にキレイに解体してから人肉を美味しく頂いた様にも聞こえてな」
「言うなよ。俺達も食った後に、そう感じたんだからな」
思い出したように渋面を作る士郎。
「ワルいワルい。―――――そうだ、解体だ!」
「だからな百代・・・」
「そうじゃ無い!良いアイデアを思いついたんだよ!」
−Interlude−
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