ペルソナ3
1963話
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君達には、これから色々と話を聞いて貰う」
そう告げ、武治の口からは何故影時間というものがあるのか、そしてタルタロスが生まれたか……その辺りの説明がされる。
だが、その説明は少し前に美鶴や幾月から聞いた内容と重複している部分も多くあり、特に驚くべき内容ではない。
幾つか初めて聞く内容もあったが、それでも驚くべき内容といった訳ではない。
そんな俺達の様子を見て、武治は少しだけ感心したように美鶴に視線を向ける。
それに気が付いたのだろう。美鶴はどこか照れた様子を見せていた。
恐らく、武治としては桐条グループがやった事を隠して俺達にそのような真似をさせていると知れば、美鶴を叱ろうと思っていたのだろう。
だが、既に美鶴はそれを公表している。
それが武治にとっては嬉しかった、といったところか。
……もし影時間に関わっているのが美鶴達だけであれば、その辺りはまだ隠されていた可能性が高い。
特に美鶴の祖父が世界の破滅を望んだといった件については、桐条グループの後始末をさせられているという印象に拍車を掛けるしかないのだから。
しかし、このペルソナ世界では美鶴とは別に動く、俺という存在がいる。
その影響からか、美鶴はこの前の話し合いの時にその辺りの事情についてはしっかりと説明している。
まぁ、武治的には順平達をシャドウとの戦いに引き込む前にその辺りの事情を説明すべき、と思ってはいるようだったが。
ただ、この場合……事情を知っていた荒垣や、後で仲間になったコロマルはともかく、俺とゆかりの場合は美鶴がどうとか関係なくタルタロスを攻略していたからな。
影時間やらペルソナやらシャドウやら……そんな事情を何も知らないまま、影時間の適性を得たのだ。
そうである以上、桐条グループが過去にやらかした一件を知っていても知っていなくても、結果として同じ行動をしていただろう。
「そして……君達をこの部屋に呼んだのは、これからが本番だ」
「え?」
そんな声を上げたのは、誰だったのか……
ともあれ、武治は改めて真面目な表情をこちらに向けていた。
何だ? 何か他にもまだこっちに話していない事があったのか?
この行動は、俺にとっても完全に予想外だった。
それは美鶴も同じらしく、武治の方を驚きの表情で見つめている。
他の面々も同様に……いや、幾月のみは違うな。
「幾月」
「はい、分かりました。……皆、いいかい? これから君達に1つの映像データを見て貰う。これは、つい最近エルゴ研……シャドウについて研究していた場所から発掘された映像データだ。……特に、岳羽君にとっては重要な意味を持つと思う」
「……え? 私?」
幾月の言葉に、何故自分が? と疑問を抱くゆかり。
だが、幾月はそんなゆかりに
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