1.Fの災難/回り出す歯車
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の本人は何を?」
聞いた瞬間にだ。まるでタイミングをうかがっていたかのようにカウンター側の冷蔵庫がBON!とわずかに浮き、淵からは白煙を上げていた。
「……あの通りよ」
「んじゃ、おじゃましまーす」
このカウンター側の冷蔵庫。もちろん冷蔵庫なのだが実は地下の秘密基地へと通じる扉となっているのだ。
俺はその扉をくぐった。
って、白煙すごっ!けむっ!そこの中心には二人の人物がいて、奥にもう一人いた。
「……最悪だ。また失敗か」
「ムムム。まさかこの束さんがまたまた失敗するだなんて」
なぁにやってんだか。
「ちょっと、また失敗したのぉ?もう凍結したら?」
「「いやだから燃えるんじゃないか」」
「できるわけないじゃないですか。あんなシステム」
天才二人が暴走する前に俺がわって入った。
「あ、レイ君!」
天才ならぬ天災、篠ノ之束。エプロンドレスにうさ耳という奇怪な姿をしているが、ISの基本理論の考察から実証までほとんど一人で行った自他共に認める天才なのだがその実態はシスコンで研究バカの残念な人だ。
「確かに設計図やデータは不足しているかもしれないが、そこのウサギとこの天っ才物理学者桐生戦兎に作れないものはない」
で、このもう一人の自他共に認める天才が桐生戦兎。記憶をなくし彷徨っていたところを現在不在のここのマスターに拾われたらしい。その正体は、かつて禁忌とされたネビュラガスをを使用した人体実験を行い、東都防衛システム『プロジェクト・ビルド』を独自に立案し、進めていた『葛城巧』本人だということが判明した。確かに思うところはあるが、それはそれ、これはこれ、というやつである。俺も助けられたし、科学を発展させたというところでは同じ物理学者として尊敬の念を抱ける。
んで、奥の人が石動美空。ここのマスターの娘さんでこの地下室に引きこもっている所謂ヒッキーである。それと同時にネットアイドルみーたんというもう一つの顔を持っている。
「そもそも、お前が加われば万事解決なんだがな」
「それで前無理でしたよね?」
「もう昔の束さんじゃないよ〜!」
「お兄ちゃんだってあの時悔しがって自分の部屋のホワイトボード版真っ黒になるまで検索しまくってたよね〜」
「あの後はくそ眠かっ、ってこいしいつの間に!?」
やべぇ、全然気づかなかった。
「最初からいたよ〜」
えへへ、と無邪気な笑顔を浮かべているがまさか全く気配をさとらせないとわ。こいし、恐ろしい子!
そういえば、こいしの言っていた検索の意味だが、スマホやパソコンでポチポチってことじゃないぞ。俺は五年前にとある組織に拉致られ人体実験をされた。そしてその時に地球へのアクセススポット『泉』に落とされ脳内に地球の記憶というデータベースを詰め込まれた。そしてその人体実験か
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