1.Fの災難/回り出す歯車
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とそいつ専用のIS、所謂専用機というものが手に入る。さとりの専用機は『第三の目』。読心術を可能にしたものだ。
少し脱線したなそんな輝かしいISだが、一つだけ欠点があったのだ。実はこのIS女性しか起動できないのだ。
そのせいで女尊男卑の風潮が助長し、一種の社会問題となっている。
ISの説明はこんなもんだろう。
「お兄ちゃん、今日は三人で遊ぼうよ!」
「そんなこと言ってもさとりは受験シーズン真っただ中じゃないか?」
「私は推薦で早くに終わりましたから」
そういやそうだった。流石は代表候補生殿だ。
「そんな大層なものでもありませんよ。それよりもレイモンドさんこそ今日は『nascita』のシフトの日ですよ」
ん?…あ。そうだった。
「遅刻だなこりゃ」
「わかってるのならさっさと食べちゃってください!」
「あいよ。てことだからごめんなこいし」
「なら、お兄ちゃんと一緒に行く!」
「あ、それでいっか」
だってあそこ客来ないし。まずいコーヒーの定評がついてしまっているのだろう。
「それじゃあみんなで遊びに行こー!」
「おー」
「……あれ?私も行くの」
『白騎士事件』よりさらに前、火星で発見されたパンドラボックスが引き起こした『スカイウォールの悲劇』から十年。日本は『東都』『北都』『西都』の三つに分かれ互いが睨みを利かせていた。我ら古明地家が住んでる東都の知る人も知らない喫茶店『nascita』でバイトをし暇を潰したりしている。
「ちわー。紗羽さーん。来ましたー」
「レイ君。いらっしゃい」
彼女は滝川紗羽。フリーのジャーナリストだ。
「お久しぶりです。紗羽さん」
「久しぶりー!」
「さとりちゃんにこいしちゃん。いらっしゃい」
そんな他愛のない会話をしていると、ブーっ!と何かを噴く音が聞こえた。
「ちょっと、何やってんのよ万丈!」
と、怒鳴る紗羽さんが拭き取っている床には茶色い液体が。元凶である当の本人の手にはコーヒーカップが握られていた。
「ゲホッゲホ!まっず!んだこのコーヒー!誰だ入れたの!」
「あんたでしょうが!」
「おう!俺か!」
……万丈さん、あーた。いや、やばいツッコみたいことが多すぎる。
でもまずは、
「なんでカウンターなんかやってんですか?」
万丈龍我。通称『筋肉バカ「呼ばれてねぇよ!!」』。元格闘家だが東都先端物質研究所の研究員『葛城巧』の殺害疑惑という冤罪?をかけられ「なんで疑問形なんだよ!!」東都政府に追われる身となった。
「逃亡者が店のマスターってどうなんですか?」
「……そう言えば戦兎にも似たようなこと言われたな」
ほー。あの人とねぇ。うれしいような気もすれば複雑な気持ちだ。
「でその当
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