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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第654話】
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負けねぇしな」


 最もらしい事は言っているのだが何処か上から目線の一夏の言動、成樹は苦笑を漏らしつつ――。


「じゃあ、僕の初戦は織斑君でお願いします」

「おぅ、男同士の戦いだ。 勿論ハンデは無しだぜ? 男がハンデもらうなんてカッコ悪いしな」


 そんな一夏の言葉に、ピリッとした空気が流れるも織斑先生がすかさず出席簿の面部分で頭を叩いた。

 乾いた良い音がグラウンドに鳴り響く――。


「馬鹿が、笹川は実質今日が初めてなのだぞ。 男がハンデ云々何て話はお前の中だけにしろ、勝手に笹川に押し付けるな!」

「いてて……な、何でだよ千冬姉……。 最近厳しくない――アタァッ!?」


 二度目の出席簿アタックが炸裂、再度響き渡る音が心地好かった。


「織斑先生だ。 厳しいも何も、お前はもう少し相手を尊重するんだな。 ここに来れば実力勝負の世界だ、厳しくするのも生徒自身の為だ。 これ以上の問答は時間に響く、準備をしろ」


 問答無用といった形で模擬戦を促された二人、山田先生は慌てて埋設型のシールド発生器を生徒を守るように四方に埋設していく。

 一方で成樹は準備の前に告げた。


「織斑先生、僕自身今の未熟な力を見極めたいのでハンデ無しで彼と戦いたいのですが……」

「何故だ? 見極めたいとはいうが、曲なりにも織斑は乗り続けて七ヶ月になる。 だが君はさっきも言った通り今日が初日みたいなものだ。 ハンデをもらうこと自体恥ずかしいとかではないだろうな?」

 目を吊り上げ、鋭く見つめる織斑先生に成樹は動じることなく告げた。


「ハンデ無しで彼とどれだけ実力が離れてるかを知りたいのもありますし、明確な目標指針にもなると僕は思います」

「…………ふむ」


 顎に指でなぞり、織斑先生は小さく頷く。


「わかった。 だが私から見て危ないと思った時は試合を止めるというのが条件だ」

「わかりました」

「ならば準備をしろ、身体で操縦を覚えるんだ」

「はい!」


 織斑先生の言葉に返事をした成樹、一夏は既に白式を纏っていて定位置へと移動していた。


「……展開、します!」


 成樹の身体に光の粒子が集束、それらが装甲を形成すると黒いラファール・リヴァイヴを纏った成樹が姿を現す。


「お兄ちゃん、成樹君に激は飛ばさないの?」

「ん? ……いいさ、頑張れ何て言えば気を張るだろうし」

「そっか。 でも皆は応援してるけどね」


 美冬の指摘通り、合併された一組女子の大半から声援と驚嘆の声が成樹に送られた。


「キャーッ! 笹川くーん!」

「頑張ってー!」

「黒いラファール・リヴァイヴカッコいい
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