ペルソナ3
1962話
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ゆかりの水着はビキニタイプだ。
見る方としては目に楽しい水着なのだが、本格的に泳ぐ為の水着としては、あまり適していない。
……その上、ゆかりの場合は胸が平均以上の大きさなので、泳ぐにしても水の抵抗が大きく、上の部分が流される可能性があった。
「大丈夫って何がよ? ほら、行きましょ」
俺の言葉が何を示しているのかに気が付いた様子もないのは、ゆかりにしては珍しい。
恐らくだが、海を楽しみにしていたから、そこまで気が回らなかったのか……それとも、本気で気が付いていないだけなのか。
ともあれ、海で泳ぐというのは俺も楽しみにしていた行為なので、ゆかりからの誘いを断る訳がない。
もっとも、泳ぐといっても真田のように本気で……それこそプールで競泳をするかのように、本気で泳ぐ訳ではない。
こう言ってはなんだが……恋人同士がやるような水遊びを楽しむ。
途中で順平が加わり、どこか遠慮気味だった美鶴を引っ張り込み、最終的には4人で泳ぎ……正確には水遊びをする。
ちなみに有里と山岸の2人は、ビーチパラソルの側で砂の城とかを作って遊んでいた。
……まぁ、それも十分に海の遊びと言えばそうである以上、特に問題はないのだろうが。
ともあれそんな風に遊び……やがて夕方が近くなり、砂浜に人の姿が少なくなると、俺達も別荘に戻る。
好き放題に泳ぐ事が出来た真田は、疲れてはいるようだがどこかさっぱりとした雰囲気となっている。
まぁ、何時間も泳ぎ続けていたんだから、それでも疲れないなんて事になったら、色々と凄いとは思うが。
「スイカ割りの時のゆかりッチ、最高だったよな」
「ちょっと、順平。それは私に喧嘩を売ってるのかしら? なら、高値で買うわよ?」
「おわぁっ! 嘘! 冗談! そんなに本気にしないでくれよ!」
スイカ割りをやった時、ゆかりの振るった棒はスイカに命中するかどうか……本当に紙一重の場所を通りすぎた。
それこそ、見ている方は完全に当たったと思った程に。
だが、実際には外れ。
ゆかりにとって、その事はかなり悔しかったのだろう。
……今度ゆかりと一緒に海に行く約束を果たした時は、スイカ割りの準備をした方がよさそうだな。
そんな風に今日の出来事を話しつつ別荘に戻ると、そのまま全員で風呂に行く。
当然ながら、風呂は混浴ではなく男女別だった。
順平が少し残念そうな表情を浮かべていたのは、つまりそういう事なのだろう。
もっとも、もし順平が期待したような光景に出くわすことになっていたりすれば、間違いなく処刑されていただろうが。
ともあれ、風呂に入って海で泳いだ疲れや、何より身体や髪に残った塩を洗い流すと、次に食事となる。
この別荘や部屋を見れば分かるように、畳のある座敷ではなく、椅子
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ