第七十九話 士官学校の嵐
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にも出来ん』
「私もそう思うのですが、ヒルデスハイム伯達が言いますので」
『暫くは我慢するしかあるまい。出来る限り陛下にはお願いするからな』
「判りました」
ブラウンシュヴァイク公は、気の毒そうにフレーゲルを見ながら。
『ヨアヒム、頑張るのだぞ』
「伯父上」
画面が切れた。
周りの者は、絶望の淵に居るようである。
その中で、憲兵副総監クラーマーの息子グスタフ・フォン・クラーマーが悪人面でニヤケながら話し始めた。
「フレーゲル殿」
「クラーマーどうした」
「いえね、陛下の勅許が有る限りオフレッサーは我らをしごくでしょう」
「そうだな」
「ならばしごけないようにすれば良いのですよ」
「オフレッサーでも殺すのか?」
ヒルデスハイム伯が聞いてくる。
「いえそんな事出来るわけ無いじゃないですか」
「まあそうだな」
皆が頷く。
「違いますよ、私の父は憲兵副総監ですから。
父に頼んでオフレッサーの家族を調べて、
悪党にでも襲撃させて恐怖を与えてやれば良いのですよ」
「そんなことしたら、俺達が殺されるぞ」
コルプトが青い顔をしながら震える。
「大丈夫ですよ、我々が雇わずに父の伝手で襲撃させますから」
頷き始めるフレーゲル達。
「本当に大丈夫だろうな?」
「任せて下さい、数日後には戦果を上げてオフレッサーを追い出して見せます」
自慢顔のクレーマー。
この夜の悪巧みが盗撮盗聴されているとも知らずに喋りまくるのであった。
■オーデイン 士官学校内グリンメルスハウゼン特務隊盗撮盗聴部屋
数人の男女が士官学校内の映像や音声を記録している。
その方法は無線式だと探知機で探られる為に有線で巧みに隠されているのである。
幼年学校も同じように成っており、
ラインハルトとキルヒアイスの不敬な言動や簒奪への言葉や映像が確りと記録されていたのである。
その記録は皇帝の命により、皇帝、テレーゼ、グリンメルスハウゼン、ケスラーの4人以外には閲覧を禁止され記録係もグリンメルスハウゼン子爵家の家の子しか担当して居ないほどである。
フレーゲルの部屋で只ならぬ悪巧みが行われているという情報は直ぐさまグリンメルスハウゼンの元へ届けられ、速攻でオフレッサー以下の家族に護衛がついたのである。
又翌日には陛下と殿下にも伝えられ、殿下が追加指示を出したのである。
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