ペルソナ3
1961話
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「そうだな、どこか南国の無人島辺りに行ってみるのもいいかもしれないな。能力とかそういうのを全く隠さなくてもいいし」
「私は、出来れば色々と買い物が出来る、外国がいいんだけど?」
「そっちもありなんだよな。その土地の名物料理を食べるってのは、旅行の醍醐味だし」
……恋人でもない男と一緒に海外旅行。
それだけを聞けば、色々と怪しい響きなんだが、実際には日帰りで行くだけだから、そこまで怪しい事はないんだよな。
だが……2人で海外旅行に向かういうのは、聞いた者にすればそんな風にしか聞こえない訳で……
「なっ!? お前達、何を考えているのだ!?」
俺とゆかりの会話が聞こえていたのか、美鶴は当然のようにそう言ってくる。
顔を真っ赤にしているのは、やはり俺が思ったような事を想像したからだろう。
もっとも、そこまで過敏に反応するようになったのは、やっぱりラブホテルでの出来事が関係してるんだろうが。
男女関係に関しては初心な美鶴だ。
ラブホテルという場所で、一糸纏わぬ姿となり、その上で身体中を弄られるというのは……しかも、それが俺と2人だけならともかく、ゆかりも同じ場所で同じ姿で同じ行為をされたとなれば、やはり色々と思うところがあるのだろう。
普段はそこまで表に出さないが。
ただ、今回の場合は俺とゆかりが2人で海外旅行に行くという事で美鶴の中にあったその記憶が刺激されてしまった……といったところか。
「落ち着け、このムッツリ。別にお前が考えているような事じゃないから」
「ム!? ……誰がムッツリだ」
一瞬叫びそうになった美鶴だったが、それでも周囲の状況を考えれば、それを口にするような真似は出来なかったのか、周囲に聞こえてないように、それでいて自分は不満ですといった様子を隠さずに告げてくる。
だが、俺はそれに動揺した様子もなく美鶴を指さす。
「人を指さすな。そして私は別にそのようなものではない」
そう溜息を吐く美鶴の様子に、何故か俺の隣でゆかりは笑みを浮かべていた。
「ふふっ。桐条先輩、アクセルに口で勝とうとするのが、色々と無茶ですよ」
「……そうだな。今までの事でその辺は分かっていた筈だったのだが。……はぁ」
「そこで溜息を吐かれるのは、個人的には納得出来ないな」
そんなやり取りをしている間にもフェリーは進み続け、やがて屋久島に到着する。
「へぇ、ここが屋久島か。……正直なところ、特にこう、南国風な感じとかはないな」
「まぁ、港だからな」
真田の言葉に、そう返す。
実際屋久島は九州よりも南にあるという点では、沖縄とそう大差はない。
……種子島のすぐ側にあると表現すれば、どのような位置にあるのかが分かりやすいだろう。
当然その
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