暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第3章 『ネコにもなれば』
第40話 『知名度』
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に文章としては向上しますが、三士としては不釣合いな文章になりかえって問題視される内容として取り上げられます」
「……つまり、不備はないと」
「そうなります」


 そのやり取りをスバルは見て、数日前のことを思い出した。






『ネコさん、この報告書なんですけど……』
『23行目の文章は書かれる内容が足りません。具体的に書いてください』
『わかりました』
 そういってすぐに修正しもう一度コタロウに見せる。
『はい。問題ありません』
『やった。ありがとうございます!』
『いえ』
 ただ気になるところもあった。
『でも、ネコさんこれでいいんですかね』
『はい。問題ありません』
『あ、いえそうじゃなくて……』
『どういうことでしょう?』
『私にもっと作成能力があればもっと簡潔に書けたのかなって』
 そういうとコタロウは考える節も無く書類に目を落とした。
『その人その人の書き方というのがあります。内容は十分含まれてますし問題ありません。かえって誰かが書いたような文章にするとその人の統一感というものが無くなりますのでこの内容、書き方で十分なのです』
『なるほど〜』






(あれってそういう意味だったんだ……)


 査察官のやり取りがコタロウの予想したとおりでスバルは感嘆した。それは他の局員にも言えることで書類に落ち度は無く、本人なりの統一感のある文面にすべて修正されてあった。記憶の無いものはすべてコタロウによって修正が施されてあり、その人ならどういう書き筋なのかを完全に理解した上で直されていた。


「こちらは備品の購入に関するものなのですが」
「これが?」
「購入した部品、備品すべて型番を含む内容でまとめられており、そこがあまりにも細かく不自然だと思いサンプルとして実際にひとつ機器を開けて調べさせましたがすべて一致しています」
「……」


 この場でその人物はここにいないが、調べた人物はアルト・クラエッタであり彼女は食堂でぐったりとうなだれていた。


「解体サンプル、コタロウさんの言ったやつが当たるなんて……暗記しておいてよかった……」






『書類は型番まで一致させてありますが、査察の際もしかしたら不可解に思いサンプルとして一台その場で検査が入るかもしれません』
 コタロウは書類が不釣合いなほど細かくまで書いてしまったことに頭を下げた。アルトはその状態であることは感謝はあれど謝られることは無いと両手を振って遠慮すると、彼はこんなことを言っていた
『もしクラエッタ二等陸士が不要であれば消していただくか、あるいはこの型番をすべて覚えていたほうが賢明かと存じます』






 さらにと別の査察官が伝える。



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