第四話『あつまれ! オカルト研究部』
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ますって、グレムリン先輩」
「グレモリーよ!」
背中に悪魔の羽を広げて憤慨するグレモリー先輩を、同じく背中に悪魔の羽を広げて、あらあら、まあまあ、どーどー、と宥める三人衆。
「──それで、昨日の堕天使≠ニの事を訊かせてもらえるかしら?」
仕切り直して話を進めるグレモリー先輩。既に皆、悪魔の羽を消している。
「簡単に言うと俺は神器所有者≠ナして、それで危険視されて襲われていたんですよ」
「成る程ね」
「〈堕天使〉の名前はレイナーレ=B彼女は人間を装って『天野夕麻』という名前を使って俺に告白して来まして、付き合いはじめたんですが──あ、その時の彼女の写真もケータイで撮ってありますよ」
「その写真って、もう消えているんじゃないかしら?」
「え? ちょっと失礼」
俺は制服のポケットからケータイを取り出して操作する。データを確認すると写真やアドレスなど天野夕麻に関する情報のみ≠ェ綺麗さっぱり消えていた。
「ホントだ」
「やっぱり」
呆れた風に言うグレモリー先輩。
昨夜から今までケータイを開いてなかったからな〜。
「俺が見た彼女……あれも幻だったのか……。いいや、彼女は確かに居た。そうだ……俺は彼女の話をかくことさえできる。……そして俺は最初のページを始める。──夕麻、おまえに。俺のはるかなるお前に、そしてその天野の一族によせて──と」
「長いわよ! あと、強引にネタに走らないでもらえるかしら!?」
善処する。
「まあ、要するにレイナーレが神秘力≠ナ情報を消し去った──と」
「神秘力≠チて……その通りなんだけど……」
じゃあ神通力≠ゥ? 西洋系には似合わない言葉だ。
≪神秘力≠ェ西洋系だとも思えん≫
「──他にも、その彼女の事は知り合いの記憶からも消えているでしょうね」
≪なあ、ドライグ。彼女の事は一般人には教えてなかったし、曹操や黒歌らは普通に覚えたまんまだし、ケータイは解約すれば済む事なんだから力≠フ無駄使いなんじゃないか?≫
≪いや、昨日の相棒のデート姿を偶然目にしたクラスメートとか居たかも知れないだろう?≫
≪あ、そうか≫
「──それで肝心のあなたの〈神器〉の事だけど、良ければ教えてもらえる?」
「見せた方が早いな……」
俺はソファーから立ち上がって、テーブルを間に挟んでグレモリー先輩の向かい側に移動し、天井に向けて左腕を伸ばし手の平を広げる。
「〈赤龍帝の籠手〉──セットアップ!」
『──“Stand-by ready,set up!”』
俺の呼び声に応え、俺の左腕に──手の甲部分に緑色の宝玉がはめ込まれた龍の腕を象っ
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