第七十八話 原始人士官学校襲来
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「ガッハハハ、卿等気にしたら禿げるぞ」
オフレッサーが、校長の禿かけた頭を見ながらワーレンとライブルを見る。
顔を見ながら、ワーレンとライブルが苦笑いしながら。
お手上げだという感じで手のひらを胸の前で翻す。
「大将、それで何時からやるのかね?」
校長がやっと話の流れを取り戻した。
「おう、今すぐにでも良いが、まだ部下が来て居らんからな」
「部下とは?」
「おう、俺だけでも5000人を鍛えられるが時間が掛かりすぎるからな。
そこで、俺の部下を6000人呼んでいる」
「一人で一人教えるのか?」
「おう、6000居れば其れが出来るからな。
皇帝陛下もご承知の事だ」
「陛下が、ご承知なら小官は言う事はない」
「校長、それじゃ6000人の宿舎と食事を頼むぞ」
「は?」
「は、じゃない俺達を野宿させるのか」
「一寸待ってくれ、6000人も来るとは聞いてないのだ」
「皆準備して3日後には此処へ来るんだがな」
最早何を言ってもしょうがないと諦めた校長が返答した。
「判った3日で何とかしよう」
「頼んだぞ、じゃあ俺は連中の姿を見てくる」
オフレッサーは用が済んだとばかりに、
さっさとしごく連中を観察しに校長室を出て行った。
残された3人が顔を見合わせながらホッとした顔をする。
校長が気を取り直して、ワーレンとライブルに話を振り始めた。
「ワーレン大尉とライブル大尉、久しぶりだな」
「「はっ、フライエンフェルフ中将閣下」」
2人の返事でホッとした表情をする校長。
この2人までオフレッサーの様だったら校長はそのまま入院したであろう。
ワーレン大尉とライブル大尉は同じ458年生まれで士官学校でも同期であった。
「卿等は、シミュレーション担当だが、
新しい戦術というがどの様なモノなのかな。
私はよく聞いておらんのでな」
2人を代表してワーレンが説明する。
「はっ、小官等が本年4月より宇宙艦隊総司令部で研究を命じられた戦術の応用等を含めた結果を、
シミュレーションに纏め上げたモノです」
「ふむ、其れはどれ程のモノなのかね?」
「この資料を見て頂ければ宜しいのですが、
今までのシミュレーションでは、ごく普通の戦術で行われてきましたが、
硬直した理論的な戦術だけではなく、
応用や奇策に位置するモノも勉強しておくことも必要との事であります」
「正論だけでなく奇策も必要という訳か」
「正しくその通りであります。
正論だけでは戦闘時に咄嗟の判断が出来ない可能性もあります。
その為の応用や奇策も必要というのが皇帝陛下のお考えです」
「皇帝陛下のお考えか、お変わりに成られておるな」
「其処で、此処4ヶ月ほどで纏め上げて今年1年試験運用を行う訳です」
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