ペルソナ3
1960話
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残り6匹のイレギュラーシャドウを倒せば影時間は消滅する。
幾月からそんな情報を聞いて、嘘か本当かと色々思うところはあったが、だからといって学校にいかない訳にはいかない。
いやまぁ、俺は別にこの世界で進学するつもりも、ましてや就職するつもりもないんだから、サボろうと思えばサボっても問題はなかったりする。
だが、元々純粋に普通の学校生活……高校生活を楽しんでみたくて、月光館学園に入学したのだから、飽きたからといってすぐにそれを放り投げるような真似をするのも正直どうかと思うんだよな。
「おはよう。……元気がないのはあの話のせい? それとも今日からのテスト?」
いつも通り、月光館学園に行く途中でゆかりと合流すると、そんな風に尋ねられる。
あの話というのは、6匹のイレギュラーシャドウの件で間違いないだろう。
実際、それが全く関係していないかと言われれば、こっちとしても否と言うしかない訳で……
取りあえずテストに関しては俺は問題ないので、その部分はスルーして口を開く。
「昨日の今日で普通に学校に行くのって、何か違和感がないか?」
「そう言われればそうだけど、でも、それを言うのなら私達は普段からタルタロスで戦ってるのよ? そして毎朝学校に行ってたじゃない」
「それは……」
まぁ、それは間違いのない事実ではあるんだよな。
寧ろ普通に考えれば、タルタロスに行った翌日に普通に学校に通学してるという時点で色々と異常な訳で。
「……何でだろうな?」
ゆかりに言われて、初めて俺達が以前から異常だったことに気が付く。
けど、月光館学園に通う前からタルタロスに挑んでいたのは間違いないし、そう考えればやっぱりイレギュラーシャドウの件の方が色々な意味で大きな衝撃だったのだろう。
「あのね、アクセルも学生なんだから……その辺はもうちょっと考えたら?」
「この場合、学生云々ってのはそんなに関係ないような気がするけど?」
「あるわよ。そもそも、私達は学生なんだから。そこに重点を置かないでどうするのよ?」
そう言われてもな……どう言葉を返せばいいのか迷っていると、やがて見覚えのある人物の姿が視線の先にあった。
「順平!」
「ん? おお、アクセル。それにゆかりッチも……にひひ。今日も2人揃って仲のいい事で」
満面の笑みを浮かべ、順平がそう言ってくる。
そんな順平の様子を見れば、とてもではないがイレギュラーシャドウの件を知らされたようには思えない。
そんな順平に対し……俺はそっと口を開く。
「テスト」
ビクリ、と。
順平はその動きを止める。
やっぱりな。
順平にとって、イレギュラーシャドウの件もそうだったが、やっぱりテストの方が重要であり、しかも昨日の今日で
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