暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1960話
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、武治は表に出さないようにしていたが、かなり美鶴の事を可愛がっているように見えたけどな。
 何だかんだと、不器用な面があるのは間違いないと思うが。

「そうだな。日程的にはいつになる?」
『明後日、7月20日からだ』
「……随分と急だな。普通そういうのは、もっと早くに決めるんじゃないのか?」
『すまんな。この事が決まったのが今日なんだ』
「今日?」

 何故そんなに急に? と思うも、恐らく武治の都合でそうなったのだろう事は容易に想像出来る。

『ああ。それで、どうだ? 勿論無理にとは言わないが……』
「いや、俺は構わないが。……あー、そうだな。ゆかりがいいなら、俺も行くよ。荒垣は最近連絡が取れない事も多いし、コロマルは長鳴神社からそう長い時間離れたくないだろうし」
『ふむ、岳羽だな。分かった。では、後で連絡をしてみよう』

 美鶴が俺の言葉に、少しだけ嬉しそうに呟く。
 こうして美鶴の態度から、向こうがどんな風に思っているのかを理解出来るようになったのは、俺も美鶴との付き合いが長く、そして深くなってきた証だろうな。
 もっとも、そういう意味で一番深い付き合いがあるのは、間違いなくゆかりだろうが。

「そうしてくれ。……まぁ、多分大丈夫、だとは思うけどな」

 武治に会う。
 それは、ゆかりにとって色々と大きな意味を持つ事になるのは間違いない。
 ゆかりにとって武治は、自分の父親に全ての罪を被せてスケープゴートにした者達のトップという存在なのだから。
 もっとも、そういう意味では美鶴はその武治の娘で、その美鶴とも上手くやっている以上……多分大丈夫ではないかと、若干楽観的な感情を抱いてもいたのだが。
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