暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1960話
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
テスト勉強も手につかなかったのを何とか誤魔化そうとしていたといったところか。
 まぁ、テストも近い日にああいう事を聞かされれば、それこそテスト勉強どころではないよな。
 一応あの話を聞くよりも前からテストの準備期間に入ってはいたので、勉強をする余裕はあった筈だ。
 それに順平の場合、美鶴が寮にいるという事で、迂闊な点数を取れば処刑される事も考えられる。
 そうなると、勉強に力を入れるのは当然だと思うんだが……こうして順平を見る限り、半ば現実逃避をしているように見えた。
 前回のテストで赤点を取らなかった事もあって、油断したのか?
 ……まぁ、順平が何をどう思おうが俺には関係ない以上、その辺は気にする必要がないって事にしておこう。
 ここで迂闊に順平に何かを言えば、それこそどうにかして欲しいと言われる可能性もあるし。

「あーあ。……行きましょ、アクセル」

 順平の様子を見ていたゆかりがそう告げ、俺はその後に続く。
 ゆかりも幾月からの話を聞いたって意味では、衝撃を受けている筈だ。
 いや、それこそ父親の件も含めれば、順平とは比べものにならないだけの衝撃を受けた筈なのだ。
 それでも、ゆかりはショックを表に見せてはいない。
 自分1人の時には、色々と思うところもあったんだろうけどな。
 ともあれ、ゆかりと共に月光館学園の校舎に入っていく。
 そうすると、当然のように俺には嫉妬の視線が集まる。
 ゆかりのファンは、まだ結構多いんだよな。
 いや、別に『まだ』って言っても、特に何かがあった訳じゃないけど。
 ……ラブホテルの件が知られていないだけ、まだマシか。
 もしあの件が知られていたら、色々と……それはもう、本当に色々と凄い騒ぎになっていただろうし。
 ましてや、ゆかりと美鶴の2人と一緒に裸でラブホテルの中にいた……なんて事になれば、間違いなく大きな騒動になる。
 場合によっては、学生だけではなくそれこそ教師まで巻き込んだ騒動にすらなりかねない。
 勿論、もしそんな事になった場合は桐条グループの方から手を回して貰えるだろうが。
 そう考えると、やっぱり月光館学園が桐条グループの手の内にあるってのはかなり便利な事だよな。
 山岸のクラスの担任の時もそうだったが。

「こうして見ると……やっぱり、かなりざわついてるな」
「そりゃそうでしょ。テストなんだもの。……こういう日にそこまで落ち着いてるのは、それこそもうテストの成績は諦めて赤点で補習を覚悟している人か……」

 そこで一旦言葉を止めたゆかりは、改めて俺に視線を向けてから口を開く。

「アクセルみたいに、もう十分に勉強して慌てなくてもいいような人だけよ」

 そう言われてもな。
 別に俺は家で予習復習といった真似をしている訳じゃない。

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ