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【アンコもどき小説】やる夫は叢雲と共に過剰戦力で宇宙戦艦ヤマトの旅路を支援するようです
閑話 観戦武官 その2
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攻撃から今に至ると」

「え!?
 ガミラス艦隊からの先制攻撃じゃないんですか!?」

 立ち上がって驚く新見薫に、やる夫は手を振り、叢雲はあの時の交信データを全て聞かせてみせた。
 その生々しさ、特に開戦に反対した沖田提督を解任したくだりでは古代守だけでなく真田志郎すら激高しかかったのだが、とりあえずは回りの説得で落ち着いてくれた。

「なるほどな。
 何でお前たちが姿を隠さなかったかやっと分かったよ。
 こんなのがバラされたら、上の首が物理的に飛びかねん」

 古代守が吐き捨てるが、やる夫は実にわかりやすく嘲笑を浮かべる。
 そんな顔ができたのか。いや、しなければならなかったのかと三人はその変化を少し悲しんだ。

「ところが、地球側はまだこりていないらしい。
 今回の観戦武官派遣についてだが、お前らとは違う系列で何やらこそこそと動く輩を確認できたよ」

 叢雲がモニターに映すと、そこには観戦とは違うことをしている観戦武官の面々が映っていた。
 そりゃオーパーツの塊だから、友好組織といえども多少の無理はして知りたいのだろう。
 そんな面々を見て東雲愛歌がつぶやく。

「あら。
 あの人達、芹沢提督の配下の人たちね」

「芹沢提督って、軍務局長の?」

 東雲愛歌の言葉に真田志郎が反応する。
 軍務局は軍政を担当する部署で、軍による政治的な動きに主として絡み、政治折衝の中心的な地位にある。
 そして、東雲愛歌の義父であるゴップ提督の牙城でもあった。

「何でその芹沢提督がこんな事をしているんだ?」

 古代守の質問に東雲愛歌はあっさりとその理由を告げた。

「私の義父のゴップ提督が統合国連軍統合参謀本部議長の職を退くから。
 フォン・ブラウン条約発行に伴って、地球連邦発足の為の準備委員会が作られるのだけど、お義父様はそちらの準備委員長に就任するのよ。
 で、その後釜を巡って椅子取りゲーム♪」

「うわぁ……」

 わかりやすくどす黒い理由に新見薫が思わず声を漏らす。
 そんな中、モニターに武蔵さんが現れる。

「失礼します。
 やる夫様。
 プローグ・コモナリティのT-elos提督から緊急通信が入っております。以上」

「ここまでみたいだな。
 俺たちはCICに戻る。
 鹿角さんは四人を部屋に送っていってくれ」

 やる夫と叢雲が護衛メイドを連れて部屋を出る。
 残った鹿角さんは真田志郎と古代守にそれぞれディスクを手渡す。

「これは?」

「長いこと友人達を騙してきたお詫びだそうです。
 先程の開戦時の通信記録と『艦娘計画』の全データです」

 それの意図する事に東雲愛歌が気づく。
 歌うようにそのその意図を口にする。

「まぁ。

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