ペルソナ3
1959話
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「その割には、今日は私に任せてたみたいだけど? エッチな目をこっちに向けて」
ミニスカートから覗く太ももが目に入った件を言っているのだろう。
……まぁ、見ていた以上、それは否定出来ないのだが。
「何となく、コロマルと遊びたくなっただけだよ。なぁ、コロマルも俺と遊びたいよな?」
「わう?」
俺が尋ねると、コロマルは軽く首を傾げる。
おのれ、こういう時に限って……
そんな風に思わないでもなかったが、取りあえずゆかりから受け取ったフリスビーを投げる。
空中を飛んだそのフリスビーを見た瞬間、コロマルは即座にそれを追う。
それは、半ば本能のようなものなのだろう。
コロマルも結局は犬だった。そういう事なのだろう。
いや、別にそれが悪いという訳ではないのだが。
「あー……まぁ、取りあえずアクセルが何をしたいのかは分かったけど」
どこか呆れたように俺を見てくるゆかりだったが、やがて気を取り直したように話題を移す。
「それにしても、影時間を終わらせる事が出来るってのが分かっただけでも、話を聞いた甲斐があったんじゃない? お寿司も美味しかったけど」
「そう、だな。あの寿司は美味かった。金にも結構余裕があるし、今度店を紹介して貰って数十人前くらい握ってもらうか」
「そんなに?」
「ゆかりも知ってるだろうけど、空間倉庫の中に入れておけば握ったばかりの寿司をいつでも食えるしな」
「……そうだったわね。羨ましいわ。けど、桐条先輩が……正確には理事長が頼むようなお店なんでしょう? 職人気質の人が、一気にそれだけ握って欲しいと言われても、すぐにはいそうですかって言えるかしら?」
「だから、美鶴に紹介して貰うんだろ?」
お得意さんからの紹介ともなれば、店の方も無碍に断る事は出来ないだろう。
勿論、より確実性を欲するのなら、美鶴ではなく父親の武治に頼んだ方がいいのだろうが。
「あのね。……まぁ、寿司の件はいいとして、私が言いたいのは影時間についてよ。残り6匹のイレギュラーシャドウ。それを倒せば、影時間の件も解決するんでしょう?」
そう言ってきたゆかりの言葉に、俺は即座に返事をする事が出来なかった。
もしこの説明をしたのが幾月ではなく、武治辺りであれば、恐らく俺もすぐにその言葉に納得していただろう。
だが、その説明をしたのが幾月である以上、そう簡単に信じる訳にはいかないという思いがあった。
どうしても、感覚的に幾月に対して好意を抱く事が出来ず、その言葉をそのまま信じるといった事が出来ないのだ。
正直なところ、何故俺がそのように思っているのか……それは分からないのだが、ともあれ俺は幾月のその説明を完全に信じ切る事は出来なかった。
……実際に自分でその辺りを確認出来れば、
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