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タビタ奥さんのお話
第二章
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 物凄く多くて、です。こう言ったのでした。
「迷うわ」
「どれが一番いいかってなると」
「困るわね」
「そうね」
「何でも好きなの買っていっていいよ」
 お店のおじさんであるハムスターは二匹のお母さん猫にこう言いました。
「本当にね」
「ううん、そう言われても」
「それでもね」
 お母さん猫達はおじさんハムスターの言葉にかえって戸惑いました。
「こうあるとね」
「何を買ったらいいのか」
「迷うわ」
「どうにもね」
「まあ迷ってそれから決める」
 おじさんは二匹に明るい感じで笑って言うのでした。
「それも面白いんじゃないかな」
「そうかしら」
「迷うのって困るわ」
「何についてもね」
「どうしようどうしていいかしらってなるから」
「面白くないわ」
「困るわ」
 こう返した二匹でした、お母さん猫達にとっては今の状況はどうにもいいものではありません。それで悩んでいますと。
 何時の間にかお日様が落ちて夕方になってしまっていました、ここでリビー奥さんはさらに困ったお顔になって言いました。
「大変よ、もう子供達が帰って来るわ」
「そうね、早く決めないと」
「けれどどれを買っていいかね」
「わからないわね」
「どうもね、こうなったら」
 ここでこう言ったリビー奥さんでした。
「新しい紅茶を決めるのはまた次の機会ってことで」
「今は、なのね」
「もう迷っている時間はないから」
「早く決めて」
「そう、買ってね」
 紅茶をというのです。
「お家に帰りましょう」
「そうね、もうあれこれ考えていたら」
 タビタ奥さんは夕日を見ました、もう子供達が三人共お家に帰ってきそうな時間です。
「子供達も帰ってくるし晩御飯の用意もあるし」
「そうでしょ、私もよ」 
 リビー奥さんにしてもというのです。
「また機会があればね」
「次に買う紅茶を決める」
「そうするから」
「今はお家に帰るのね」
「そうするわ、時間は待ってはくれないわ」
 こう言ってでした、タビタ奥さんは紅茶の葉やパックを慌てて買ってリビー奥さんと今日会ったところでお別れをしてでした。 
 慌ててお家に帰りました、すると幸いまだ子供達は帰っていなくて晩御飯の用意をしてでした。
 そうしてです、晩御飯の時にお茶を出して今日の市場のことをお話しましたが。
 そのお話を聞いてです、ご主人はこう言いました。
「まあ別にね」
「いいっていうの?」
「お茶はね」
 紅茶はというのです。
「今のままでいいさ」
「ええ、結局ね」
 タビタ奥さんが勝った紅茶はといいますと。
「いつものだったけれど」
「時間がなくなって」
「慌てていつものを買ったの」
「残念に思っているから」
「やっぱりね、色々探したし」
「それでも
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