正論
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わせていた手をゆっくりと離していくラーケイド。そこには輝かしい魔力が集まっていた。
「なんだ、やっぱり呆気ねぇな、こいつら」
そう呟いた水髪の少年は乱れた髪をかき上げる。他の者たちも額の汗を拭い、大きく息をついた。
「なんだ!!やっぱり最初から本気出せばよかったんじゃん!!」
「仕方ねぇだろ、温存した方がいいと思ったんだから」
「チビに教えてもらうなんてまだまだだな、火竜」
「なんだとこのやろう!!」
「はいはいケンカしない!!」
殴り合いを始める寸前だった2人の間に割って入るシリル。彼らはその動作がもっとも余計なことであることを全然わかっていなかった。
「まだ降りてくるぞ」
「めんどくさ〜・・・」
「キリがないわね」
辺りにはアルバレスの兵士たちが倒されているがそれは一陣に過ぎない。上空から攻めてきた彼らは次から次へと地上へと降りてマグノリアを目指してくる。
「敵の強さも物量も・・・今までとは全てケタ違い」
「その通ーーーーり!!がはははは」
これまでとは比べ物にならない敵の多さに不安を覚えていると、最初にやられたはずのバクルが起き上がってきていた。
「お前らはアルバレス帝国どころかアジィール隊にすら勝てんぞぉ!!」
「ナツさん!!」
背中を取られていたナツの後頭部を殴り付ける大男。それにウェンディは思わず声を上げたが、ナツには全くその攻撃は意味がないものだった。
「そうか?」
「あ?」
一ミリもダメージを受けていなかった彼は後ろのバクルに肘撃ちを入れると、そのまま振り向き様にアッパーパンチをお見舞いする。
「ああああああああ!!」
悲鳴を上げながらロケットさながら打ち上げられる仲間を見て地に伏した兵士たちは口を空けている。一直線に空へと向かうバクルはアジィールとエルザが戦う船を突き抜けた。
「ひゃあ、すげぇ」
「さすがですね、ナツさん」
元々凄かったはずのパワーがさらに上がっている。この1年間どんな修行をしていたのかとシリルたちは気になっていると、突然周囲の視界がなくなり始める。
「なんだ!?急に砂嵐が・・・」
「あの砂の魔導士でしょうか!?」
エルザに砂の魔法の弱点を突かれたアジィールは砂の世界を発動し、マグノリア一帯を砂嵐で覆った。それにより地上で戦う全員の視界がなくなったのである。
「前が見えない!?」
「まずいぞ!!敵はまだ来る!!」
目を開けていられないほどの砂嵐に慌てるエクシードたち。しかし、それは全くもっていらない心配だった。
「猫どもは下がってろ!!竜の鼻を頼りに敵を探して潰す」
「いや・・・それ
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