第一話
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は連絡くれ」
罪火はコートを翻しながら扉に向かう。
そんな罪火に、クランベリーは小さく言う。
「…また無茶しなければいいのだけど」
その声は、扉の奥に消えた罪火の耳に届かなかった。
???
階段をのぼり、地下室の扉を開くと、他の魔剣使いが利用する共有スペースに出る。
罪火はその一つのカーテンを開ける。
「おい、キング…」
罪火がカーテンを開けると、着替え中だったのか、セイブザキングスが半裸の状態でベットの上に座っていた。
「あ、我が王。奏霆鴉の様子は…」
「すまん!!」
罪火はすぐにカーテンを閉め、後ろを向く。
「なんで半裸なんだよおまえ!」
「着替えていたんです!あ、我が王が見たいのであれば見ていただいてもいいですよ?恥ずかしいところなどないので」
「恥じてくれ!頼むから恥じてくれ!とっとと服着ろばか!!」
罪火はため息をつきながらその場を離れると、にやにやしながら四人の魔剣を連れた男が寄ってくる。
「お前の周りには楽しいやつしか集まらねぇな、罪火?」
「げっ…、カナリア」
男の名はカナリア。『龍王』の二つ名を持つ魔剣使いで、時々罪火とパーティを組む魔剣使いの一人だ。
「嫌そうな顔すんなよ、罪火」
「あんなとこみられて嫌そうな顔しない魔剣使いはいないだろうよ…」
「確かにな。で、そんなお前に依頼を持ってきてやったぞ」
ぴらぴらと依頼書を見せ、カナリアは言う。
「討伐系の依頼じゃねぇか。お前とバハムートたちなら問題ねぇだろ?」
「まぁ確かにそうなんだが…この一文が気になってな」
「一文?」
罪火は依頼書を奪い取り、説明文を見ると、ため息をつく。
「…確かに俺らの案件だな、この依頼は」
「だろ?だから一緒に行こうぜ?」
「俺は今日オフだったんだがな…」
罪火は出て来たセイブザキングスの方に向くと、ため息をつきながら言う。
「オフは終わりだ、悪いがカグツチたちを呼んできてくれ」
「了解しました」
セイブザキングスは扉から出ていくと、カナリアは笑いながら言う。
「なんか悪かったなぁ」
「悪いと思うなら持ってくるんじゃねぇよ仕事をよ…」
深い溜息を吐きながら、コートのポケットからゴーグルを取り出し、頭に付けた。
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