暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1958話
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ているコロマルに気が付いた美鶴は、笑みを浮かべて口を開く。

「当然、コロマルにも、だ」
「わん!」

 自分の名前を呼ばれた事に、嬉しそうに鳴くコロマル。
 そんな様子に、どこか穏やかな雰囲気に包まれる。
 美鶴にとっては、その雰囲気は安堵するべき要素だったのだろう。
 やがて意を決したかのように口を開く。

「元々シャドウや影時間といったものが出来た、最大の原因は私の祖父……桐条鴻悦が、シャドウや黄昏の羽根といった存在を知った事からこの一件は始まった。私が言うのも何だが、南条家の分家でしかなかった桐条家を、その南条家に並ぶだけにまで育て上げただけに、能力はあったと思う。だが……その好奇心から接触したシャドウや黄昏の羽根に触れた結果として、祖父は『時を支配する力』に心酔していく事になる」
「待って下さい、桐条先輩。時を支配する力って……シャドウってそんなのに関係あるんすか!?」

 順平の口から出たのは、半ば悲鳴に近い驚愕。
 まぁ、その疑問は俺も同じように感じていたのだが。
 そもそもの話、何がどうなれば、シャドウや黄昏の羽根から時間を支配するといった事になるのか。

「私にも詳しくは分からないが、その欠片として与えられているものがあるだろう?」
「あ、影時間」
「正解だ、岳羽。本来なら有り得ない、12時と12時1分の間に存在する、影時間。その辺りを考えれば、シャドウや黄昏の羽根を研究することで時に関係してくる……というのも、理解出来るのではないか?」
「それは……」

 美鶴の言葉に、ゆかりは黙り込む。
 実際、影時間というのは酷く異常な存在なのは間違いない。
 それが、シャドウや黄昏の羽根に対する研究で出来た代物だとすれば、シャドウ=時間というのは成り立たない訳でもない、のか?

「ともあれ、祖父は最初に自分でも自由に時を操るための道具……時を操る神器とでも呼ぶべきものを作ろうとしていた」
「……お前の爺さんは、過去の改変でもしようとしたのか?」
「そうだな。近いものがあるだろう」

 俺の言葉に、美鶴が若干苦い表情を浮かべながらそう告げてくる。
 他の者も大抵が俺の言葉を理解していたが、順平は意味が分からないといった様子で口を開く。

「つまり……どういう事っすか?」

 順平はゲームとか漫画に結構手を出してる筈だったが、それでもこの辺りの話を聞いて分からないのか?

「例えばだ。敵対している企業の社長なり会長なりを、まだ若い……それこそ子供の頃に殺したりすれば、どうなる? もしくはもっと単純に、第2次世界大戦で日本を勝利国にするといった事でもいい」
「それって……何とか話は分かったけど、正直スケールが大きすぎて、納得出来ないっつーか、何つーか……」
「だろうな。とにかく
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