第19話
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リィンの答えを聞いたクルトは唇を噛みしめた後その場から走り去り
「ちょ……クルト君!?ああもう……アルも一緒に来て!」
クルトの突然の行動に驚いたユウナはアルティナの手を握ってリィン達に背を向け
「……何よ、ちょっとは見直しかけたのに。」
リィンに対する指摘を口にした後アルティナの手を引っ張ってクルトの後を追って行った。
「ふう………」
「お兄様……」
「ふむ……さすがに厳しすぎるのではないか?」
「リィン、ツンデレすぎ。」
「うふふ、まあアリサお姉さんみたいな典型的なツンデレと比べたら可愛いものよ♪」
「確かにアリサ程まさに”ツンデレの見本”と言ってもおかしくない女は現実には滅多にいないよな?」
「ふふ、そうですね。ですがリィンさんのそう言う所は初めて見ました。」
「はは、まあリィンも不器用な所があるしね。けっこう苦労してるでしょ?」
クルト達が去った後溜息を吐いたリィンの様子をセレーネは心配そうな表情で見つめ、ラウラは複雑そうな表情でリィンに問いかけ、ジト目のフィーとからかいの表情を浮かべているレンとフォルデの指摘にステラと共に苦笑していたエリオットは気を取り直してリィンに訊ねた。
「ああ……苦労の連続だよ。今になって、セシリア教官やサラさんの凄さが身に染みるくらいだ。」
「それは……どうなのであろうな?」
「セシリア将軍はともかくサラは絶対、深くは考えてないと思う。」
「うん……でもリィンは少し真面目すぎるのかもね。」
リィンの言葉に冷や汗をかいたラウラは困った表情でエリオットやフィーに視線を向け、フィーは呆れた表情で答え、エリオットは困った表情で答えた。
「ああ、不真面目なくらいが時にいいこともあると思う。でも、これも性分だ。……あの子たちとどう接するか俺とセレーネなりに今後も考えていきたい。―――何とかこの危機を乗り越えることができたなら。」
「……そうだな。」
「”死地”か……たしかに連れていけないね。」
「ふふ、僕なんかよりは戦闘力は高いとは思うけど……やっぱり経験ってあるよねぇ。」
リィンの話にラウラとフィー、エリオットはそれぞれ頷き
「うふふ、確かに”命を奪い合う実戦の経験”は大事よね。―――そう言う意味では”旧Z組”のみんなも、”特務部隊”と一緒に行動してよかったのじゃないかしら♪」
「よりにもよって、アリサさん達に殺人の強要をした張本人であるレン教官がそれを言いますか……?」
「ま、実際に命は奪っていなくても、”実戦”の経験が大事である事は事実だな。」
「はい。”実戦”の雰囲気は”模擬戦”や”練習”とは全く違うものですから、例えどのような使い手であっても、”実戦”
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