第19話
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フィル帝国領まで巻き込まれ、その結果”ユミルの二の舞い”になる事は見過ごせません。」
レクター少佐の問いかけに対してリィンは決意の表情で答え
「……上等だ。」
リィンの答えを聞いて不敵な笑みを浮かべたレクター少佐は持っていた封筒から一枚の紙を取り出してある宣言をした。
「『”灰色の騎士”リィン・シュバルツァー殿。メンフィル帝国両皇帝の”要請”を伝える。サザ―ラント州にて進行する”結社”の目的を暴き、これを阻止、可能ならば”結社”の関係者を討伐せよ。」
「ほう〜?それが話に聞いていた例の”灰色の騎士”専用の”要請”とやらか、」
「メンフィル帝国両皇帝―――”英雄王”とその息子である現メンフィル皇帝からの要請……”灰色の騎士”を動かす唯一の。」
レクター少佐が読み上げた紙の内容を知ったランドロスは興味ありげな表情を浮かべ、ミハイル少佐は真剣な表情を浮かべていた。
「その要請―――しかと承りました。」
そしてリィンは紙を受け取った後手に胸を当てて宣言をした。
「……なるほど。そういうカラクリか。しかし何で、エレボニアでの出来事にメンフィルが介入して、それをエレボニアの政府は何も言わないんだ?幾らエレボニアが1年半前の件でメンフィルに頭が上がらない立場とはいえ、さすがに不味くねぇか?」
「え、ええ……普通に考えたら、一種の”内政干渉”に考えられますけど……」
リィン達の様子を見守っていたランディの疑問に続くようにトワは戸惑いの表情で呟いた。
「うふふ………メンフィルが求めている”利”とエレボニア帝国政府が求めている”利”……―――それぞれに”利”があるからこそ、エレボニア帝国政府はパパとシルヴァンお兄様によるリィンお兄さんに対しての要請について何も口出ししないのよ。」
するとその時レンが小悪魔な笑みを浮かべて答えた。
「メンフィル帝国とエレボニア帝国の双方に”利”……ですか?それは一体どのような”利”なのでしょうか?」
レンの答えを聞いたトワは不思議そうな表情で訊ね
「既にみんなも知っての通り、パパ達やメンフィル帝国軍の精鋭部隊や暗殺部隊が結社の”盟主”を始めとした最高幹部クラスのほとんどを討ち取ったわ。で、メンフィルは今も”残党”として生き残っている結社の”殲滅”を目指して”極一部の人達を除いた結社や十三工房の上層部やエージェント”―――”執行者”や”蛇の使徒”、”蛇の使徒直属の部隊”、それと”十三工房”の関係者達を”賞金首”扱いしているの。で、エレボニアは1年半前の七日戦役やクロスベル帝国建国の件で様々な”力”が衰退した影響で、戦力もそうだけどあらゆる方面で深刻な人材不足に陥っ
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