第三話「チカラとは?」
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立っていたのは長野県警から来た一条薫であった。彼も、かつてクウガと呼ばれるライダーと関わったことのあるライダーの協力者の一人だ。
「あんたがか?」
最も、インターポールというエリート職業をしている自分よりも、彼のほうがよっぽどエリートの様になっている風格だ。
「日本を救った伝説のFBI捜査官ということで有名と聞きます」
「いやいや! 大方ライダーたちの力で、俺はちょびっと手伝っただけだよ?」
「まぁ……とりあえず、乗ってください?」
滝を車へ乗せると、一条は空港から出て目的地である地点へ向かってハンドルを切った。
「ところで……一条警部?」
「はい?」
移動中、後部席に座る滝は一条へこう問う。
「あんた……クウガっていうライダーと知り合いなんだってな?」
「……ええ、一様ですが」
「そうか、今そのクウガってのはどこで何してんだ?」
「そうですね……彼も、雲のように自由な人間なので」
「ん? 強化人間じゃないのか?」
「古代遺跡の産物であるベルトを装着してライダーになってしまった青年です。しかし、それでも本当によくやってくれましたよ。他者の痛みを自分の痛みと思い、誰よりも一番人間らしい奴でした……」
「……それで、グロンギを倒したのか」
「ええ、しかし……今度はショッカーと名乗る組織の?」
「おう、今回ばかりは先人のライダー達も頑張ってもらわねぇとな?」
「そうですね……」
――俺よりもコイツの方がインターポールに向いてるな?
皮肉にも、滝はそう一条の後ろを見つめた。
あの戦いから数日後、俺と朱鳥は再び神社の自宅内で話し合っていた。自分たちが強化人間なのかもしれないという自覚を抱き、戦いが終わった後に社務所の客室で互いに話し合った。ライダーやらの姿は、戦う意思が失せれば自然と元の人間の姿に戻っていた。
「……そういえば、あの時どうして俺に変身しろって言ったの? なんだか、俺が仮面ライダーになるのがわかっていたみたいでさ?」
咄嗟に叫んだ彼女の一言に、俺はまっさきに問う。
「なんとなく……でしょうか? テレビの影響かもしれませんね〜……」
と、朱鳥はそう苦笑いした。何はともあれ、彼女のおかげで俺はあの危機をどうにか脱することができたのだ。
「でも……これからどうするか?」
やはり、この体になってしまったからには、これ以上学校生活なんて送ることなんて不可能だ。ま、よくある話だよな? サイボーグや強化人間になってしまった主人公が、力を制御出来ずに周りの人物を傷つけてしまい、そういった苦難を抱えてしまうとか?
「でも、神社を離れるわけには……」
「また、怪人の連中が襲ってきたらどうすんだ?」
「うぅ……」
「とりあえず……今は今後のことを
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