第三話「チカラとは?」
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ファールへと振り向いた。その姿は紛れもなく……
「マスクド・ライダー……!?」
ライダーは、気を失った少女をカウンターの上に寝かしつけた。そして身をラファールへと向けた。
「死なせない程度に何とかしないとッ……!」
巨体とは思えない速さでラファールへタックルを仕掛け、ISを店から外へ押し出した。
「くぅ……パワーは強いが、空中なら!」
ラファールは、空へ浮上してライダーの頭上からライフルを射撃し始めた。
「やっべ……!」
両腕で頭部を覆う俺ことラージだが、全く銃弾何て受け付けることなく跳ね返され、痛みやこそばゆさすら感じない。
「この程度の攻撃なら!」
しかし、敵は空の上である。こちらに空を飛ぶような機能なんてない。どうすればいいんだ!?
「逃げ惑うだけか? ライダー!!」
「くそっ!」
俺は、その巨体で地響きを立てながらラファールから逃げ回った。
こうなっちゃ手も足も出せない! 出来るだけ朱鳥が居る店から遠ざけないと……
「……!」
しかし、ラファールは俺をあぶり出すためか周囲のあたりの逃げまどう人たちが居るのに、上空のラファールは攻撃してくるではないか、周辺からは幾人もの悲鳴が響いてくる。こんな非情な敵を見逃すわけにはいかない。周囲は実に悲惨だった。
「た、助けてくれぇ……」
巻き込まれて頭部を負傷してその場に倒れて苦しむ人。
「ママッ……! ママァ……!!」
母親とはぐれて泣きわめく小さい子供。いや、逸れたんじゃない。その子のズボンには赤い血がべったりと染みついていた。
逃げるにつれて、その場に倒れて動かない人たちも幾人か見えた。大勢の人たちがISの奇襲に巻き込まれて、もだえ苦しんだり、動かなくなったり……
「ッ……!」
女尊男卑だからって、こんなことが許されると思っているのか!?
――許さないぞ……!
叫びあい、逃げまどう人々の大混乱した中を、目立つ身なりであるライダーが走り回り、ふと目の前の瓦礫の裏へ回り込んで身を潜めた。
「どうにか対策しないと!」
「あれ? 君は……?」
「……?」
隠れる瓦礫の隣に先客がいた。見覚えがある。
「やぁ、久しぶりだね? おデブライダー君?」
「おデブは余計だ! コソ泥ライダー」
そう、熊牙神社でベルトを盗みに来たディエンドとかいう泥棒ライダーだ。コイツだけは仮面ライダーとは認めたくないな?
「怪盗ライダーって言ってほしいかな?」
「それよりも、何でISが……!」
「どうせ、IS委員会が差し向けたんだろ? 連中はこの世界で最もイレギュラーとなる仮面ライダーの存在を許すはずがないからね? ライダー狩りってやつを決行したのさ? ま、とはいえ今まで一体もライダーを仕留めたこともないし、
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