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DQ8 呪われし姫君と違う意味で呪われし者達(リュカ伝その3.8おぷしょんバージョン)
第十五話:急がば回れ
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ンバニアは近隣諸国に比べ大幅に国力が高い。
下手すると他国の王よりもグランバニアの宰相の方が権力を持ってると言えるかもしれない。

「それはさておき、明日の朝に合流する馬と御者なんだけど……先日リーザスの塔で会った緑の魔物だから。一応人間だった時は王様だったらしいから、言葉遣いだけは気を付けてあげてね。俺が馬鹿にしすぎて、相当メンタル面が弱ってるらしいから(笑)」

「う、うん。気を付けるわ」
「あと馬も人間の時は姫さんらしい。こっちは緑のチビと違って横柄じゃ無いから言葉遣いは気にしなくても良いと思うけども、親御さんが緑の奴だからコイツの前では気を付けた方が良いと思う。まぁ俺は気にしないけど」

「今は魔物と馬だけど、以前は人間だったの?」
「そうらしい。如何やらドルマゲスに呪いを掛けられたみたい。まぁ言うのは無料(ただ)だからね。ホラ吹いても問題無い」

「ウルフさんは陛下が王様では無いと言うのですか?」
「そんな事は言ってない。アハト君を信じてるから、あの緑が王族なのは疑ってない。でも威張り散らすほど偉かったのかは……ねぇ?」

ウルフ殿の基準ではリュカ様がスタンダードな王様でしょうから、横柄な態度を取る輩は偉くないと思ってるんでしょうね。
ですが一般的な王様ってのは、トロデ氏の様な感じなのが多いです。私から見たら紛う事無くトロデ氏は王族でしょう。

その証拠に、ウルフ殿が苛めたがって仕様が無い感じになってるでしょう。
偉そうな輩を苛めるのは、貴方と貴方の師匠のクセでしょう。
従ってトロデ氏は王族確定ですよ。





夜も明け、まだ朝靄が立ち込める頃……
次の目的地であるマイエラ地方へ出港する為、昨日乗った船に荷物を積み込んでいる。
視界も晴れてきて、荷積みが終わる間近にウルフ殿が……

「よし、忘れ物は無いね。さっさと出港しようゼ(笑)」
と大きな声で宣言。
相変わらずの性格の悪さ。

水夫等に見つからない様に物陰で待機してたトロデ氏が、置いて行かれると思い慌てて、
「ま、待たんか! ワシを置いて行くんじゃない!」
と馬姫様と共に駆け足で乗船。

それを見て腹を抱えて笑うはウルフ殿。
因みに家臣のアハト殿も、ニヤニヤ眺めている。
しかし……昨晩から機嫌の悪いご令嬢が、

「何よ! ウルポンだってトロデさんの事を忘れてたじゃん!」
と、状況を理解してない発言。
新規加入のゼシカ嬢すら呆れ顔。

「ワザとだよ……見て解んねーの? まだ荷積みだって完全に完了して無いだろ」
ここでグランバニアの一般人(一般兵士等も含む)であれば、苦笑いしながら『そうですね。忘れてましたぁ』等と言ってリュリュさんの発言を否定しないんですが、彼は完全否定する。

しかも相手を苛立た
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