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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
真・五十話 顕現した神。そして来る全の理解者
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、そんな……」
「聖……」
「そんな事いうなんて……」
「それが貴方の本性だったっていうの、聖……?」
フェイト達は聖の本性を確信して愕然とする。仕方ない事だろう。
なぜなら今まで好意を寄せていた男の子が人を物としてしか見ていないという事なのだから。
「………………………お前は今、人として一番やってはいけない事をやった」
そこで、黙っていた全が小さくそう呟く。
「やってはいけない事?僕のやった事の何がいけないんだ?」
何がいけない事なのか本当に分からないのか、聖は聞き返す。
「お前は幾つも許せない事をした。人を物という価値観でしか見ていないし、それを悪びれようともしていない。しかも、自身の権力を使って他人を殺そうとしもしている!」
「はぁ?いなくならないお前が悪いんだろ?」
「だけどな……今、俺が一番許せないのは………………お前を、お前を思うフェイト達の心を踏み躙った事だ!!!」
「踏み躙ってなんかいないよ。それが当然なんだからな」
「当然だと!?それが当然な訳あるか!俺の存在の全てを掛けてでも……………お前だけは絶対に倒す!!それが、傷つけられた彼女達に出来る俺の唯一のやれる事だ!!」
全は叫びながらシンを構え、聖に向かって走り出す。
その後ろ姿を見て。フェイトは、アリシアは、はやては、るいは、その背中に確かな既視感を感じていた。
そして、彼女達の頭の中の欠けていたパズルのピースが今、再び埋められた。
彼女達の記憶が戻る。それと同時に彼女達は涙を流した。
「っ、全……」
「全……」
「全、君……」
涙ぐみながらそれ以上の言葉が出せないのか、口元を抑えるフェイト達。
それでも、フェイト達は嗚咽を何とか抑え込んで同時にその言葉を何とか言う。
「「「「……ありがとう……!」」」」
それは感謝の言葉だった。
「くっ!?踏み台の分際で!?」
「人をそういう解釈でしか見れないから!!」
全は聖ともみ合いになりながらも、斬り合いに発展する。
「いかん、高宮殿を!」
「「「邪魔はさせない!!」」」
なのはとアリサ、すずかが聖の援護に行こうとする隊長格の女性を止める。
「くっ……」
援護に行けない事が悔しいのか、歯噛みする女性。
しかし、次の瞬間、女性はその口元を歪める。
「だが、これでいい。これであなた達を手に入れられるのだからね」
「何を……!?」
と、そこで気づいた。聖と斬り合っている全もまた急激な力の増大に気付く。
そして全は悟った。なぜならこの気配を一番知っているからだ。これはそう、
神
(
・
)
の
(
・
)
力
(
・
)
。
「なぜ
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