CAST22
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ち抜かれると精神が撃たれたと勘違いし、肉体的な苦痛を錯覚するのだ。
「ばぁん!ばぁん!」
なお口に出すと少しばかり威力や圧縮率が上がる。
魔法はイメージが大切なのだ。
奴等もナイフで応戦しようとするが、シルバー・クロウに阻まれ、俺に一撃加える事もできない。
やがて、襲撃者は呻き声を上げてうずくまるだけの存在と化した。
翼をたたみ、戦闘体勢を解く。
「皆さーん、コイツらふんじばってくださーい」
出席者の内数名が出て来て襲撃者を拘束した。
さーて、これで安心…
「君。そこの少年。君だよ。見事だった」
と声をかけられ振り向くと…
げぇ!九島閣下!? と口に出さなかった自分を誉めたい。
つーか来てたのかよアンタ…
「先程の魔法も中々に面白い物だった」
「恐縮です。九島閣下」
「それに魔法力も中々の物だ…
それに慢心していないのは先の魔法を見れば一目瞭然」
「ありがたき御言葉です」
まったく有り難くねーですよ。
面倒くさいのに目をつけられたかもしれん…
「あぁ、それと」
ん?
「気持ちは解るがレディに悪戯するのはほどほどにしておきなさい」
マジか!? 程度の能力でブーストした認識阻害を破ったのかよ!?
「記憶に御座いませんな」
「では、そういう事にしておこう」
九島閣下はすたすたと何処かへ歩いて行った。
その背中を見ながら、九島閣下の言葉を思い返す。
よもやあの認識阻害を破られるとは…
イデアを視認できる達也でさえ一瞬欺いた認識阻害だぞ…?
「トリックスターの名は伊達ではないということでか…」
シルバー・クロウの飛行性能には気付かれていないよな…?
飛行術式が存在しない現時点で飛行可能な術式を持つ事は世間の注目を集める事になる。
そうなれば色々と面倒だ。
攻防一体の利便性故にシルバー・クロウを選んだのは早計だったか?
何かを食べる気分ではないので畳んでいた翼を消し、再び壁際に行こうと一歩踏み出した時。
くいくい
「んゆ?」
振り向くと、俺よりも少し背の高い、眠そうな眼をした女の子が俺の袖を引いていた。
「あり、がとう。貴女のおかげで、たすかった」
「いや。メシ食うのを邪魔されてイラついてただけだ。
だから、礼なんていらんぞ、北山嬢」
このクセのあるショートカット、眠そうな瞳。
そしてなによりもこのパーティーに出席できる地位の令嬢。
「私のこと、しってる、の?」
「ん?まぁ、ね」
彼女はやはり北山雫だったようだ。
「ストーカー?」
「命の恩人になんて言い草だ…
そもそもなんで
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