CAST22
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最近、道場で渡辺嬢と修兄が一緒にいるのを見かけるのだ。
『こころ』の『K』じゃないんだからさっさと決めろと言いたい。
俺としては女の影が無く、家族内でもホモ疑惑が出ていた修兄にそういう話が有るのは嬉しいのだ。
「あら?……まぁ、でも、いいこと聞いたわ」
ニィと悪い笑みを浮かべる七草真由美。
「ああ、彼女を存分にからかうといいさ」
そして次はお前をからかってやろう。
「七草嬢。飴食べるか?」
「ぷふふ…似合ってないわよ?」
バッグから飴を取り出す。
チリチリと包み紙を開け…
「はい。アーン」
と後ろに差し出す。
「あら?本当にくれるのね。
では頂こうかしら」
七草真由美が口を開けた中に飴を放り込み、隙をついて腕の中から抜け出す。
「じっくり味わうといいぞ」
「?」
さて、そろそろ口に入れて十秒か…
"正体を判らなくする程度の能力"
"無意識を操る程度の能力"
認識阻害術式…キャスト。
硬化魔法…キャスト。
俺と七草真由美だけが世界に取り残された。
そして硬化魔法をかけた対象は……
「〜〜!〜〜〜!」
目の前で涙目になり無言かつ直立不動で悶えている七草真由美だ。
「カプサイシン濃縮キャンディの味はどうだ?」
"純化する程度の能力"でカプサイシンを純化(濃縮)したエキスをしこんである。
流石に純結晶まで濃縮してはいない…というかそんな物を食べさせたら最悪死に至る。
まぁ、三日ほど味覚が死ぬくらいの辛さではあるがね。
"心を読む程度の能力"
ふむふむ、悪魔だって?
「渡辺嬢から散々聞いたんだろ?」
知らないわよ拘束を解きなさいだって?
「認識阻害かけてるから周りからはアンタが悶えている姿は見えてないぜ。
まぁ、今すぐにでも両方解除してもいいが?」
ごめんなさいもうしません?
「えー?どうしようかなー?」
なんでもしますだって?
って言ってから後悔するなよ。
いやいや、別にエロい御願いはしないよ。
……………魅力的ではあるけども。
「それにしても、キャンディで七草の魔法師をノックアウトできるとは…
いつか十文字克斗にでも試すか…」
ふむ、そろそろ限界かな?
「フィニート」
呪文よ終われ、と口に出すと彼女の拘束のみが解かれた。
認識阻害はそのままだ。
彼女は走って会場から出ていった。
恐らく控え室かトイレに駆け込んだのだろう。
さーてと…じゃぁ折角だから料理でも食うか…
端の方にあるテーブルに向かい、料理を皿に取る。
「和洋中色々あるな…」
それじゃこのロー
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