CAST22
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員などが集まっていた。
面倒だなぁ…等と思っていると…
ヒョイっ
「およ?」
誰かに持上げられた。
その直後に抱きしめられ、背中にふにふにした物が当たる。
「やっぱりかわいいわ〜。
女装して来るよう言ったのは正解ね」
振り向かず後ろを視ると、ルべライトの瞳とふわふわしたロングヘアの女が小悪魔的な笑みを浮かべていた。
間違いなく七草真由美本人である。
しかし待って欲しい。
今この女は何と言った?
「おのれ七草真由美!
お前が仕組んだのか!?」
ジタバタしてみたが、全く無意味だった。
あれ、なんかデジャヴ…
「そうよ。貴方宛ての招待状を書いたのも私よ」
こんのアマぁ…!
「ふーざーけーるーなー!
かりにも十師族だろうが!
そんなふざけた事していいのかよ!」
「御父様の許可は取ったわよ?」
「タヌキめ…」
真夜さんが言っていたのはこういう事か…
そう言えば真夜さんと七草家現当主って元婚約者だったっけ?
「あら?御父様は太ってないわよ?」
「あんたも十分タヌキだな…」
「失礼ね」
「女狐だの雌猫だの雌犬だの言われるよりはマシだろーが」
ぶっちゃけ言ってやりたい。
「初対面で私にそんな事言ったのは貴方くらいよ」
「言われて当然だろ」
くそー…
俺の腰を通ってヘソの辺りで七草真由美の手が組まれ、俺は人形のように抱かれている。
ドレス越しに華奢な腕を感じる。
うん。いまコルセットとか着けてないんだよね。
この格好をしてコルセットが不要というのがさらに沈む。
「摩利が言ってたよりも気さくなのね」
「摩利?渡辺嬢か?」
なぜ、渡辺嬢の話が? と思ったが原作では仲のいい二人だったと思い出す。
もう十数年も前の事だ。
抜け落ちている原作知識も少なくはない。
「ええ。摩利からは"悪魔のような男"と聞いていたのだけれど…」
心当たりが有りすぎる故に悪魔という呼び名に納得できてしまう。
俺が中二に上がったと同時に、千葉本家道場に推薦されたのが渡辺嬢だ。
どうやら一高に上がったと同時にこちらへ来たらしく、腕もまぁまぁだった。
そう"まぁまぁ"である。
地元では負け無しだったらしいが、本家道場ではよくて中位だ。
エリカと俺でボコボコにして泣かせてしまったのがつい最近…
で、だ…
「そう言えば渡辺嬢から恋愛相談されなかったか?」
「え?されたわよ。
いきなり話が飛ぶのね…」
「いや、渡辺嬢が俺らを悪魔呼ばわりするようになった件のあとに彼女を慰めたのがウチの兄でな。
どうも両者共に気があるらしい」
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