暁 〜小説投稿サイト〜
楽園の御業を使う者
CAST22
[1/4]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
6月中旬

「起立!気をつけ!礼!」

今日は達也が日直を務め、軍隊仕込みの号令で放課後となった。

「あーばよー!」

しかし!俺はそんな事よりも逃げねばならない!

「達也様!白夜様を取り押さえてください!」

「わかっている!」

くそっ! 裏切るのか達也!

だが!

「ハーッハッハァ!捕まる訳なかろう!」

机やクラスメイトを盾にして達也の猛攻を避ける。

やっと教室のドアまでたどり着き、このまま逃走しようとした時。

ガシィ! と後ろ襟を掴まれ、持上げられた。

どうやらドアの外側の脇に居たようだ。

「白夜、諦めなさい」

「げっ!エリカ…」

「さぁ、捕まえましたよ白夜様。
大人しく七草家主催のパーティーに出席為さってください!」

そう!俺は今日七草家の主催するパーティーに出席しなきゃいけないんだ!

それが"普通"のパーティーなら構わない。

だけどねぇ!

「いーやーだー!なんで女装して行かなきゃいけないんだよぉ!」

招待状に"ドレス着用で"とあり、更には真夜さんが悪ノリしたのか質葉極夜名義でドレスが送り付けられる始末。

「エリカ様、そのまま白夜様を車まで御願いします」

「わかってるわよ」

「おいエリカ!離せ!」

「嫌よ。
水波ちゃん、白夜の写真頼むわよ」

「はい、エリカ様」

くそっ…!

「達也ー!助けろー!」

「すまないが学級日誌を書いているのでな」

昼休みには書き終わってただろうが!

「深雪さーん!」

「え、あ、えーっと…」

「深雪はこの後習い事が有るからな」

その誤魔化しは効かんぞ!

「活け花は明日だろうが!」

「ふむ、貴様が深雪の予定を把握している件について話を聞かせてもらおうか」

達也からプレッシャーが放たれる。

周りのクラスメイトが少し怯えていた。

気絶しない辺り、教室の中だという事を一応考えてはいるようである。

「テメーらの母親のガーディアンから散々聴かされたっつーの!」

正確には俺にではなく水波への伝言を預かった時の話だ。

というのも水波は本来深雪さんのガーディアン候補だったらしい。

その関係で水波は時折深雪さんに付く事がある。

「そうか」

………………

「そうかじゃねーよ!助けろください!」

「断る。極夜様から言い付けられているからな」

「味方が居ねぇ…!?」













つー訳でパーティー会場に放り出された。

幸い立食パーティーなので壁際に居れば大丈夫かな…?

壁際に向かいつつチラリと中央を見ると著名人や親魔法師派議
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ