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提督はただ一度唱和する
犠牲を糧に
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死になんかじゃない」
「それを、彼女たちは証明出来ない」
 摩耶は何か言おうとして出来ず、全てを振り切るように踵を返した。離れた場所で、目を擦っている。古鷹が寄り添っていた。
「何とも、まあ。これで、尻に火が付いてくれればいいんですがね」
 新城の傍らに、中隊最先任下士官の猪口が立った。新城は顔も向けない。彼とは古い知り合いだった。
「覗きは感心しないな」
「申し訳ありません。しかし、任せて頂いてもよかったのでは?」
 猪口の言いたいことはわかった。だが、難しい。
「あれで士官待遇だ」
 猪口はむしろ楽しそうだ。
「厄介ですな。中尉殿にはご同情申し上げます」
 新城は、顔も向けなかった。
 

 

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