十九
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月影を
追いてや傾く
小夜更けて
わが身そ虚し
野辺の風かな
月を眺めていると、ふと時を忘れてしまうが…月が傾けば、否応なく夜が更けてゆくのを感じる…。
ただ一人、過ぎ去る時を垣間見る虚しさ…。
まるでこの身が、枯れ果てた野原を吹き抜ける風のようで…虚しいばかりだ…。
ため息を
つかば小夜さへ
しみにけり
静けく朝を
待つぞ侘しき
ため息をつけば…更けゆく夜さえ染み入るようで…凛とした寒さをも体に凍みるようだ…。
こうして部屋の中で一人思考を巡らしていると、明日を待つことさえも虚しく…寂しいものになるものだな…。
希望とは何なのか…私は忘れてしまったようだ…。
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